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公開日 : 2020/12/17
最終更新日 : 2020/12/17
子供の引きこもり

【4つのタイプ別】不登校の理由とは?小中高で異なる理由と対策を解説

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「何でなんだろう?」

お子さんが学校に行かなくなってそう感じた方が、今、この記事をご覧になっているのではないでしょうか。

今、不登校になるお子さんは増えています。

文部科学省が平成30年度に行った調査によると、少子化による児童生徒の数が減っているにもかかわらず、小中高すべてで不登校者数は増えています。(※)

どうしてでしょうか。

子供たちは何に苦しんで、何を理由に学校に行けなくなるのでしょうか。

この記事では、小中高それぞれの年代で抱える悩み、また全ての年代に共通する問題から、不登校となる理由を解説していきます。

また、それに合わせて、親御さんはどうしていけば良いのか、その対応方法なども合わせてご紹介いたします。

なお、この記事中で紹介するデータは、前述の文部科学省の調査から引用しています。

(※「平成 30 年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」)

記事の目次1、2章

記事の目次2

記事の目次3

この記事の目次

1章:どうして不登校に?

「どうして学校に行けないの?」

そうお子さんに問いかけた方は、少なくないはずです。

しかし、答えてくれなかったり、どうにも腑に落ちない理由だったりで、納得のできる答えを得られなかったのではないでしょうか。

実は、不登校の理由は、1つではありません。

いくつもの理由が重なって、その結果不登校になります。

そして近年、学習指導要領の改定や受験制度の改革に対応するために、教育現場は試行錯誤が続いており、その分子供たちへの負担も増えています。

つまり、不登校の理由も増えてきているのです。

では、たくさんある理由を、どうやって調べれば良いのでしょう。

実は、不登校になる子にはベースとなる気質――タイプがあります。

それぞれのタイプから、不登校になるのはどんな理由か傾向が見えてきます。

まずは、不登校になるタイプにはどんな物があるのか、見ていきましょう。

1-1:不登校はいろいろな理由が重なって起こる

よく花粉症の発症をビーカーに例えて説明することがありますが、不登校もそれに似ています。

いろいろな理由がたまりにたまって、それがあふれだしてしまうと、不登校になってしまうのです。

理由があふれ出す

理由はゆっくりたまることもあれば、一気にたまることもあります。

ここで理由に気づいて、それを改善することができれば、余裕もできて学校に行くこともできるようになります。

しかし、あふれさせたままだと、今度は「学校に行かないこと」で起こる「嫌なこと」がお子さんの心にまとわりついてきます。

  • 学校に行かないことで、親に怒られる
  • 先生がいろいろ言ってくるのがわずらわしい
  • 授業で知らないところをやっている
  • 友達と話が合わなくなる

など、いろいろな事がまとわりついて、大きくなってきます。

児童心理学者の中には、この状態を「雪だるま」と呼んでいる人もいます。

雪だるまが大きくなればなるほど、不登校の状態は長期化、固定化します。

要するに、解決が難しい状態になるわけです。

不登校は、雪だるまになる前に解決できるのが一番なのですが、中々そう上手くもいかないのが現実です。

しかし、不登校の状態が雪だるまになってしまっても、解決は可能です。

中学はほとんど通っていなくても、高校入学をきっかけに再び学校に通えるようになった子も珍しくありません。

あふれ出すのを防ぐのも、雪だるまを壊すのも、まずお子さんが抱えている理由を知ることが大切です。

それには、まず「器」となるお子さんのタイプを知る必要があります。

1-2:不登校になりやすいのは、この4つのタイプ

不登校になりやすい子には、傾向があります。

ここでは大まかに、次の4つのタイプに分けて解説していきます。

  • 心配性なタイプ

不安が強く、ネガティブな思考に陥りやすい気質の子 → 詳しくは2章で

  • やる気のないタイプ

無気力で、学校や勉強に興味を持てない子 → 詳しくは3章で

  • 人付き合いが苦手なタイプ

コミュニケーションに苦手意識が強いタイプ → 詳しくは4章で

  • 学校に興味の無いタイプ

いわゆる非行に走りやすい気質の子 → 詳しくは5章で

お子さんがどのタイプか迷ったら、こちらを参考にしてみてください。

お子さんのタイプは?

1-3:早急に専門家の手助けが必要な場合も!

不登校の理由として、病気などが原因の場合もあります。

例えば、10代で発症することが多く不登校の原因となる病気に、起立性調節障害などが知られています。

また、自閉症スペクトラムや注意欠陥多動性障害など、発達障害などが原因となる場合もあります。

どちらも医療機関による診断と、投薬など適切な治療が必要になってきます。

詳しくは、6章で解説していきます。

不登校の解決に向けて、その理由を知ることは必要不可欠なことです。

それぞれのタイプが、心に抱えやすい理由について、次章から順番に説明していきます。

2章:心配性なタイプが不登校になる理由

この章では、強い不安を感じやすい、心配性なタイプについて解説していきます。

2-1:心配性なタイプとは

心配性なタイプとは

もし、明日出かける予定があって、天気予報の降水確率は50%と聞いたらどう思いますか?

「多分、晴れるだろうから大丈夫」

「雨になりそうなんだ。予想よりたくさん降ったらどうしよう」

晴れるか降るか、どちらを思ったでしょう?

この場合、後者の場合がより不安を感じやすいタイプと言えます。

不安は誰しも持っている感情ですが、不安を感じやすいタイプとそうでないタイプが存在します。

不安を強く感じやすい人は、些細なことでも心配になり、日常生活にも影響が出てしまいます。

この不安を強く感じやすいタイプが、もっとも不登校になりやすいのです。

実は、不登校となっている児童生徒の1/3が、この不安を感じやすいタイプです。

そして、日常生活にも影響が出るレベルの心配性は、決して珍しくはありません。

1割程度の子供が、このタイプだという調査もあります。

つまり、不安から不登校になる予備軍は、私たちの想像以上に存在すると考えて良いのです。

2-2:不登校になる理由【小学生】

文部科学省の調査によると、半数近くの子が「家庭」を理由に挙げています。

このことから、「親子関係や家族関係に何か問題あるのでは?」と考えてしまうかもしれませんが、このタイプは逆の可能性の方が高いのです。

このタイプは得てして、「居心地の良い家を離れる」ことに強いストレスを感じます。

そこから離れて学校に行くこと自体が、大変な苦痛なのです。

これを、分離不安と言います。

つまり、このタイプが学校に行けなくなる根本的な理由は、家(安心できる場所)から離れてしまったために、絶えず強い不安に襲われているからなのです。

不安な場所である学校で、さまざまなことが「不登校の理由」に積み上がってきます。

特に理由に感じやすい物としては、

  • 友人関係
  • 学校の成績

この2点が挙げられます。

このタイプの子は、学校が安心できる場所にならない限り、不安は積み上がっていくので、注意が必要です。

2-3:不登校になる理由【中学生】

不登校者数は、中学で一気に増えますが、やはりこのタイプが一番多くなっています。

ただ、お子さんの成長に伴い、不登校となる理由も変わってきています。

小学校で一番多かった“家庭”は、数が減って理由の3番目となります。

その代わり友人関係が1番の理由となり、3人に1人がこの問題に悩むことになります。

これは、お子さんが思春期に入ったことと大きな関係があります。

思春期は「親離れ」が始まります。

親への反発と依存で、精神的に大きく揺れ動く時期になります。

それとともに仲間への依存が、一気に高まります。

そういう時期に友人関係が上手くいかないと、居場所を失って不安定になってしまいます。

その結果、不登校になってしまうのです。

もうひとつの大きな理由が、成績の不振です。

小学校と違い中学は、定期テストなどで自分の順位がはっきりと出ます。

そして心配性な子は、順位が良くても悪くてもストレスになってしまいます。

順位が良くてもストレスになるというのは不思議なことですが、心配性な子は、

「あんなに頑張ってもこれぐらいしか順位が上がらなかった」

「次は順位が落ちたらどうしよう」

「次のテストもこんなに勉強しなきゃいけないなんて辛い」

と、ネガティブなことを考えてしまうのです。

中学校は小学校に比べて「不安の種」も増えます。

どんなことが不安に感じているのか、お子さんとのコミュニケーションをしっかり取って、不安が大きくなる前に対処することが大切です。

2-4:不登校になる理由【高校生】

小中ではこのタイプが1番多かったのですが、高校では割合を減らし2番目となります

割合が減るとともに、不登校になる理由も大きくと変わります。

高校生で不登校になる主な理由は、進路への不安と成績不振です。

この2つを合わせると全体の40%、2、3人に1人の割合となります。

次に、「転入学・進学時の不適応」「友人関係」「家族関係」が同じくらいの割合で並び、こちらはそれぞれ6人に1人の割合で理由としています。

小中に比べてばらけた印象がありますが、全体で見ると「将来への不安」が「対人関係への不安」に勝った形になっています。

これは、思春期後期に入り、「自分は自分、他人は他人」という自我が確立してきたことが大きく関係していると言えます。

同時に、“独り立ち”を意識し始め、将来への不安が強まってきているということも言えます。

不登校を起こしやすい「心配性な子」ですが、成長に伴って理由も変わってきます。

まとめると、以下のようになります。

  • 親離れができていない小学生は、“分離不安”から不登校になりやすい
  • 親離れが始まる中学生では、友人関係から不登校になりやすい
  • 自我が確立した高校生では、将来への不安から不登校になりやすい

このように年代で大きく理由は変わるため、お子さんの成長に合わせた対応が必要になってきます。

3章:やる気の無いタイプが不登校になる理由

やる気がないタイプ

不登校児童生徒の中で2番目に多いものが、このやる気の無いタイプです。

このタイプは無気力で、何かをやるにしても積極的にできないタイプです。

では、このタイプのお子さんが、不登校になる理由を見ていきましょう。

3-1:やる気の無いタイプとは

何かに興味を持って熱中するということができない、将来の夢や好きな教科なども特になく冷めている。

1980年代半ば生まれから今の高校生(2004年生まれ)までを「さとり世代」と呼ぶことがありますが、このさとり世代の気質が極端になっている状態がこのタイプです。

意欲がないので学習につまずいたり、対人関係をうまく作ることができません。

学校へ通おうとする気力も足りません。

また、「朝起きられない」「頭が重い」などの身体症状が出る場合もあります。

比較的容易に不登校になりやすいと言えるので、注意が必要なタイプです。

3-2:不登校になる理由【小学生】

不登校になっている児童のうち、このタイプとみられるのは26.6%、4人に1人の割合です。

このタイプが不登校になる大きな理由は「家族関係」です。

幼い子供が、無気力になってしまう根本的な原因は、親子関係にあるからなのです。

子供を無気力にしてしまう親子関係は、ふたつあります。

ひとつは、親の無関心。

もうひとつは、親の過干渉です。

まったく正反対な関係ですが、どちらもお子さんの自己肯定感が育たず、自信のない子供になってしまうという共通点があります。

その結果、学校に行く意欲を失う、ということなのです。

3-3:不登校になる理由【中学生】

中学生になると、このタイプの数が1.5倍にも増え、不登校となっている生徒の3分の1を占めるようになります。

1番の理由は、引き続き家族関係なのですが、それと同じくらい「成績不振」も大きな理由となっています。

このタイプの子供は「だるい」「面倒くさい」という気持ちが先行するので、学業自体に身が入りません。

結果、成績が振るわず、学校へ行く意欲を失っていくのです。

中学に入ってやる気が無いタイプが急増するのには、いろいろな理由が考えられます。

いびつな親子関係から自信をなくしているタイプも、引き続き存在しています。

それに加えて、勉強やスポーツ、部活などで思うような結果を出せず、自信をなくしてしまった子が増えてきます。

また、10代で発症しやすい病気にかかり、体の不調からやる気を失っている可能性もあります。

実際に体の不調を訴える子も小学生よりも増えており、「怠け癖」「サボっているだけ」と早急に判断するのではなく、医療機関等に相談することをおすすめします。

3-4:不登校になる理由【高校生】

高校では、このタイプが心配性タイプを抜いて、もっとも数が多くなります。

高校生の不登校生徒のうち32.9%、3人に1人の割合です。

高校生なると「親離れ」も進んでいるので、家族関係を理由に不登校となる生徒は数がぐっと少なくなります。

実際にこれを理由とする生徒は、1割強に留まります

その一方で、「成績不振」と「学校になじめない」ことが、主な理由となります。

この影には、高校受験の失敗が潜んでいることがあります。

例えば、志望校に落ちて滑り止めに仕方なく入学した子や、受験は頑張ったものの頑張りすぎて学校のレベルについて行けない子など、入学後、燃え尽き症候群になってしまった場合、学校への意欲が失われてしまいます。

また中学同様、病気を発症したために、知らぬ間に無気力に状態になってしまっている可能性もあります。

このタイプが不登校になる理由の根本には、“自分に自信が無い”“自分自身の将来に希望がない”という気持ちがあり、そこからやる気を失っています。

早い段階で無気力になってしまった場合、親子関係や家族関係が影響している可能性が高く、親子カウンセリングなどが必要になってきます。

また詳しくは6章で解説しますが、10代で発症しやすい病気が原因となっている可能性もあります。

病気かどうかは、専門家で無いと判断がつきにくいため、お子さんがやる気を失って不登校となった場合は、早めに専門家の支援を受けることをお勧めします。

4章:人付き合いが苦手なタイプが不登校になる理由

人づきあいが苦手なタイプ

「コミュ障」という言葉があるように、大人ですら対人関係に自信が無い人は少なくありません。

人付き合いがうまくできず、集団になじみにくいと思っているタイプは、若い人ほど多くなります。

ある意味ありふれているこのタイプが、不登校になってしまうのはどんな理由からでしょうか。

4-1:人付き合いが苦手なタイプとは

もともと人間はコミュニケーション能力を持って生まれてきていますが、それを最初から上手く発揮できる人はできません。

赤ちゃんの時は、泣くということでコミュニケーションをとります。

やがて笑うこと、おしゃべりすることが出来るようになり、成長とともにコミュニケーション能力は育っていきます。

そして同年代との集団生活が始まると、コミュニケーション能力はさらに発達していきます。

理想的な発達は、小学校で人との付き合い方の基本を学び、中学の反抗期を経て、高校で人として他人との関わりかたを習得することだとされています。

しかし、コミュニケーション能力の発達には、当然個人差もあります。

「みんなができること」がスムーズにできない子もいます。

また、「みんな同じ」であることに、苦痛を感じる子もいます。

こういった子供たちは、学校という限られた人間関係の中で大変苦労します。

大人からすれば些細なことでも、子供たちにとってはとても大きな問題が絶えず起こります。

そしてその問題がこじれた結果、子供は不登校になってしまうのです。

4-2:不登校になる理由【小学生】

不登校になっている児童のうち、このタイプが占める割合は、4.0%・7人に1人です。

このタイプが不登校になる理由で、最も多いものはいじめ以外の「友人関係」です。

7割近くの子供が、いじめ以外の友人関係の悩みから不登校になっています。

次いで、家族関係と先生との関係。

大人との関係も上手くいかず、結果として不登校となっています。

なお、いじめを不登校の理由に挙げているのはわずか4.3%ですが、全てのタイプを含めた不登校児童数全体で見ると、いじめから不登校になる児童の75%がこのタイプに当てはまっています。

4-3:不登校になる理由【中学生】

中学生では、18.7%がこのタイプにあたり、小学生よりも割合が増えています。

主な理由は、小学生のときと同様「友人関係」のこじれからです。

その一方で、家族関係や先生との関係を理由に挙げる生徒は、数が少なくなります。

これは思春期に入り、大人との関係が変化してくることが反映されています。

先生や家族など大人との関係のこじれを理由とする生徒が減る一方で、成績不振を理由とする生徒は数が増えてきます。

中学は、学力差がはっきりしてくる時期です。

この影にも、友人関係の問題が潜んでいる可能性があります。

また、新入学時や転校先での環境になじめなかったり、部活動での人間関係など、とにかく同世代との関係が上手くいかず不登校になっています。

いじめを理由とする生徒は、小学生同様、2.3%とごく少数なのですが、不登校となっている生徒全体で見ると、いじめ理由で不登校となっている生徒の約75%がこのタイプに分類されています。

4-4:不登校になる理由【高校生】

不登校となっている高校生のうち、このタイプは16.0%となり、その割合は中学と大差ありません。

そして同じく「友人関係」が理由の中心となっています。

高校になると、小中と違ってクラスメイトの大半が初めて会う人たちとなります。

そのため、新しい人間関係になじめず不登校になる子も増えてきます。

その一方で、家族や先生など大人との関係を理由とする生徒は、さらに数を減らし合わせても1割にも満たなくなります。

高校でも、中学同様、同世代との人間関係が上手くいかないことが、不登校の理由となっているのです。

また高校でいじめを理由に不登校となっている生徒のうち、このタイプに分類されるのは8割です。

このタイプは、主に同世代との人間関係が上手くいかずに不登校になるのですが、いじめが理由となるのはごく一部です。

友人の少ないお子さんが、人間関係が原因で不登校になった場合、単純にいじめが理由だと考えてしまうと本当の理由を見失ってしまう可能性があります。

不登校は、いろいろな理由が積み重なった結果です。

むしろ、いじめがきっかけで同年代との人間関係に苦手意識を持ち、そこからこじれて不登校になってしまったと考えた方が良いでしょう。

つまり、いじめを解決したからといって、不登校を解決できるとは限らないのです。

このタイプは、年長者には苦手意識を持たない子が多いので、不登校から無理に学校に戻すよりも、適応指導教室やフリースクールなど、少人数で手厚いケアが受けられる場所で、少しずつ同年代との関わり方を学んでいく方が適していると言えるでしょう。

また、もうひとつ注意して欲しい点は、自閉症スペクトラムなど、発達障害が原因で対人関係に問題が出ているケースもあります。

発達障害については、6章で詳しく解説します。

どちらにしろ、このタイプのお子さんが不登校になってしまった場合、親と学校以外の第三者の力を借りた方がスムーズに行くと言えます。

5章:学校に興味の無いタイプが不登校になる理由

学校・勉強以外に興味がいくタイプ

このタイプは、3章で解説したやる気の無いタイプと表裏一体だと言えます。

まず、親子関係など家庭環境が大きく影響し、学校に行けなくなるからです。

やる気の無いタイプが“静”で、こちらは“動”のタイプとも言えます。

どちらのタイプも、学校への通うという意欲を喪失しているからです。

それでは、詳しく見ていきましょう。

5-1:学校に興味の無いタイプとは

学校に行く意欲がなく、いわゆる非行に走りやすいタイプです。

3章のやる気の無いタイプと表裏一体と言ったのは、どちらも親の過干渉や無関心など、家庭環境が、子供の心理状態に大きく関係しているからです。

やる気が無いタイプとの大きな違いは、“遊ぶ元気”があるかどうかです。

興味があることに熱中したり、仲間とつるんだり、学校とは異なるコミュニティに居場所を見つけて家にも帰らなくなるなど、それなりの活動量があるのが特徴です。

5-2:不登校になる理由【小学生】

このタイプで不登校になる小学生は、ごく稀です。

不登校となる主な理由は、家庭環境によるもので、理由の8割を占めています。

また、勉強ができないことから不登校になる子供も、6人に1人の割合で存在しています。

5-3:不登校になる理由【中学生】

中学でも、このタイプが不登校に占める割合はごくわずかで、不登校者のうち25人に1人となります。

そして小学校同様、家庭環境が主な理由となりますが、ほかの理由も増えてきます。

家庭環境以外の理由は、学校の決まりに反発して不登校となる場合と、勉強がイヤで不登校になる場合が目立ちます。

つまり、学校や勉強に対する拒否感が、不登校の理由になってきていると言うことです。

5-4:不登校になる理由【高校生】

高校になると、1番の理由が勉強に変わります。

その次が学校の決まりとなり、小中で1番の理由だった家庭環境は、理由の3番目までに落ちます。

ただ、このタイプで注意したいのは、高校の場合「学校を辞めることができる」ということです。

不登校をこじらす前に退学していく数を含めると、潜在的にかなりの数が存在していると予想できます。

またこのタイプは、社会からドロップアウトする可能性もあるため、慎重な対応が求められます。

このタイプは、他の3タイプに比べると少数派になりますが、不登校となる根本的な理由は共通しています。

それは、家庭環境とくに親子関係に問題があるということです。

そこから、いろいろな理由が派生してきます。

また、学校に対して拒否感を強く持つので、中学・高校で不登校になってしまった場合、高校以外にも進路の選択肢があると言うことも考えなくてはなりません。

6章:実は病気だった?こんな理由で不登校になることも

実は病気だったタイプ

ここまで不登校になる理由を、お子さんのタイプ別で見てきました。

不登校になる理由にはいろいろありますが、実は家庭環境や成績、友人関係など、外からのストレスが大きな原因になっていることに、お気づきになりましたでしょうか。

ところで、これら外から来るストレス以外にも、不登校になることがあります。

それは、病気や発達障害が原因になっているものです。

そして、一見すると異常を感じないため、そうとは気づかないまま、不登校を悪化させている可能性もあります。

では、不登校の原因になる病気や障害には、どんなものがあるのでしょうか。

6-1:病気や障害は誰のせいでもない

この記事をご覧になっている方は、お子さんのことを心から心配している方たちだと思います。

だからこそ、どうか心に留めていただきたい事があります。

まず、発達障害になるかどうかは、育て方とは関係ありません。

親の育て方が悪かったから、発達障害になるわけではないのです。

また、不登校の原因となる病気も、親の健康管理が悪いから発症したのではありません。

病気や発達障害の多くは、原因が不明です。

だから親御さん自身を責める必要はありませんし、もちろん、お子さんが悪いわけでもありません。

そしてこれらは、専門家による適切な治療や支援で改善することができます。

そのためにも、どんな病気や発達障害があるのか、知っておくことも大切なことです。

6-2:10代で発症しやすい病気

心も体も大きく成長する思春期は、同時に体の不調も起こしやすくなります。

10代が発症しやすく、不登校の原因にもなりやすい病気には次のようなものがあります。

  • 起立性調節障害

めまいや頭痛、腹痛、吐き気、朝起きられないなど、自律神経の乱れからいろいろな体の不調が起こります。

  • 睡眠障害

10代は睡眠リズムが乱れやすく、酷くなると昼夜が逆転して治らなくなります。

また、ナルコレプシー(居眠り病)や睡眠時無呼吸症候群なども、不登校を起こす可能性のある病気です。

  • 精神疾患

10代でもうつ病、統合失調症、パニック障害など大人と同じように精神疾患を発症する可能性があります。

また、摂食障害は、そのほとんどが10代で発症します。

ここにあげた病気の大半は、本人も「病気である」と気づきにくいものです。

むしろ、普段の様子が分かっている親御さんだからこそ、気づける可能性が高いと言えます。

6-3:発達障害は不登校を起こしやすい

発達障害者支援法で、発達障害は「脳機能の障害」で、その症状が通常は低年齢で現れるものと定義されています。

しかし、軽度の発達障害は症状が気づきにくく、大人になって初めて分かったというケースも珍しくありません。

一般的な発達障害は、見た目は普通の人と変わりません。

動かない、しゃべらない限り、健常者との違いがないのです。

発達障害は、コミュニケーション能力や認知能力に欠陥があったり、ある特定の行動や学習ができなかったりします。

つまり、できることとできないことの落差が激しいのです。

見た目は“普通”のため、「なんでできない」「なんでそんなことする」と、周囲の目が厳しくなります。

周りの人間との軋轢を生みやすいため、そこから不登校になる場合が多くなります。

また、発達障害に付帯する身体症状(朝起きられないなど)から、不登校になるケースもあります。

主な発達障害には次の3つがあげられます。

  • 注意欠陥多動性障害(AD/HD)

発達障害でも代表的なもの。

集中力がない、じっとしていられない、衝動的に動く、という3つの特徴があります。

  • 自閉症スペクトラム(ASD)

自閉症・アスペルガー症候群・広汎性発達障害と呼ばれていた「自閉症系」の発達障害の総称です。

コミュニケーション能力に問題があること、特定のことに強いこだわりがあること、感覚刺激に過敏もしくは鈍感であるなどの特徴があります。

例えば、教室で立ったり座ったりするときに椅子が発する音が耐えられず、それが原因で学校に行けなくなるといったことがあります。

  • 学習障害(LD)

聞く・話す能力はあるのに文章は読めない、図形は理解するが計算はできないというように、知的能力に問題は無いのに、ある一定の事柄にのみ支障がでる障害です。

俳優のトム・クルーズが、学習障害の1つである識字障害(ディスレクシア)であると公表して以降、この障害の認識度は上がりつつありますが、上記2つに比べるとまだまだ理解の少ない発達障害です。

これら発達障害は、10人に1人の割合で発生すると言われており、決して珍しいものではありません。

また、発達障害に対する理解と対処法も日々進んでいます。

お子さんの状態を正確に把握できれば、お子さんにあった対応を取ってもらうことができます。

こちらで紹介した病気や障害は、繰り返しになりますが専門家による診断と支援が不可欠です。

しかし、こういった症状を専門的に診てくれる児童思春期外来は数が少なく、初診まで何ヶ月も待たされることも珍しくありません。

「もしかして」と思ったら、様子を見るのではなく、まずかかりつけ医に相談するなど、早めに動くことをお勧めします。

7章:不登校解決へ向けて

不登校解決へ向けて

ここまで、お子さんが不登校になる主な理由について解説してきました。

理由が分かってくると、次はどうしたら良いのかが見えてきます。

ここでは簡単ではありますが、解決に向けて、どう動いたら良いのかを紹介します。

7-1:親ができること

お子さんの不登校を解決するために、一番重要なのは親の力です。

不登校解決のために親ができることは、まずは子供と向き合う時間を作ることです。

お子さんの話を聞いたり、褒めてやる気と自信を取り戻してあげる、お子さんが興味を持つことをどんどんやらせてあげるなど、お子さんとの時間を作ってください。

その時に大切なことは、お子さんの話や気持ちをまず認めてあげること。

否定から入ると、事態は悪化してしまうので注意してください。

そして、お子さんが安心できるように、周りの状態を整えてあげることも大切なことです。

家庭環境はもちろん学校についても、無理に教室に戻すのではなく、他の居場所もあること作れることを理解し、お子さんにとって何が一番良いのかを考えていくことが重要です。

お子さんのため、親はどうしたら良いのかについて、詳しくはこちらの記事で解説しています。

【4つの原因別】不登校の解決法を解説!今すぐすべき行動とは?

7-2:受けられる支援、相談先

そして不登校は、親子だけで解決するのは至難の業です。

学校や支援機関、医療機関等、第3者と力を合わせる必要があります。

お子さんが不登校になってしまったとき、支援先や相談先としては、主に次の4つが挙げられます。

  • 学校
  • 適応指導教室
  • 病院・診療所
  • フリースクールなどの民間団体

これらの詳細は次の記事で紹介しているので、そちらをご覧下さい。

小学生の不登校の特徴は3つ!学年別の原因や解決法・支援施設を解説

中学生で不登校になる3つの特徴とは?学年別の原因と解決策も解説

【高校生の不登校】3つの原因と解決法は?共通する3つの特徴も解説

不登校の理由がいろいろあるように、解決方法もさまざまな種類があります。

理由と同じように、まずどんな支援が受けられるのかを知り、そこから良いものを選ぶことが大切です。

まとめ

 

記事のまとめ

不登校は、いろいろな理由が重なった結果です。

その理由に感じやすいことは、個々で違いますが、大まかに4つのタイプに分けることができます。

  • 心配性なタイプ(不安を強く感じるタイプ)

些細なことでも不安を強く感じるので、学校生活のあらゆる事に不安を感じやすい。

幼少期は親子関係、思春期は友人関係、と精神的な成長に伴って理由が変わってくる。

  • やる気の無いタイプ

学校や勉強に意欲を失っている状態。

学年が上がるにつれて、意欲を失って不登校になる子は増加する傾向がある。

自己肯定感が低く、自分に自信がなくなっているためにやる気を喪失している。

朝が起きられない、試験を受けるのがイヤで学校を休むなど、親から見ると「怠けている」という印象を感じてしまうが、中には病気による「だるさ」から、この状態になってしまっている子供もいる。

  • 人付き合いが苦手なタイプ

コミュニケーションをうまく取ることができずに、友人との仲がこじれて不登校になりやすい。

とくに同世代との付き合いに苦手意識を感じる傾向が強い。

発達障害が理由になっている場合もある。

  • 学校に興味がないタイプ

いわゆる非行に走りやすいタイプ。

学校外に居場所を作ってそちらに夢中になり、学校や勉強への興味を失っている状態。

不登校になるタイプでは少数派。

 

外から与えられるストレスから不登校になるのとは別に、病気や発達障害が原因で不登校になることも。

  • 不登校になりやすい病気には、起立性調節障害や睡眠障害がある
  • 思春期は大人と同じような精神疾患を発症する可能性がある
  • 軽度の発達障害は、本人や親も気づきにくく、結果として不登校を引き起こす可能性がある

 

理由が分かれば、対応方法も解ってきます。

解決には親の力が必要不可欠ですが、適切な支援も必要。

第3者と協力し、不登校を解決できるようにしていきましょう。

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