あなたは
「わが子の非行が止められない」
「非行から更生して欲しい」
「非行からの更生方法が知りたい」
といった疑問やお悩みをお持ちではないですか?
お子さんが非行に走っていると、この先どうなってしまうのかとても心配になりますよね。
結論から言うと
多くの子供たちは非行からの更生が可能で、それをサポートする施設も多くあります。
この記事では、
- 非行更生のために周囲ができること
- 更生のための支援施設と利用方法
について解説していきます。
また、ご家庭ごとに利用する非行更生施設の選び方についても解説していきますので、ぜひ最後までご覧いただければと思います。
非行からの更生は早期の対応が重要です。
現在お子さんが非行に走っている場合は、この記事を参考に
- この記事の目次
-
- 1章:非行からの更生のために周囲が出来ること
- 1-1:子供の話を聞く(相談相手)
- 1-1-1:本人と接する時間を増やす
- 1-1-2:話を聞くときの3つの注意点
- 1-2:家庭環境を整える(安心して住める場所)
- 1-2-1:家庭内に問題がある場合はそちらの解決を優先
- 1-2-2:暴力は許さない
- 1-2-3:両親が社会のルールをしっかりと守る
- 1-3:子供の環境を整える(働く・就学する場所)
- 1-3-1:学校や支援施設と連携し子供の居場所を作る
- 1-3-2:イベントに参加し地域社会とのつながりを持つ
- 1-4:専門家の支援を受ける
- 1-4-1:必要な支援が受けられる施設の情報を集める
- 1-4-2:非行対応のスペシャリストに相談する
- 2章:非行更生の支援施設と利用方法
- 2-1:【教育機関】在籍校、教育センターなど
- 2-2:【法務省】法務少年支援センター
- 2-3:【警察】少年サポートセンター
- 2-4:【都道府県】児童相談所
- 2-5:【市区町村】児童家庭支援センター
- 2-6:【民間団体】フリースクール、カウンセリングルームなど
- 3章:更生施設の選び方
- 3-1:まずは相談したい場合
- 3-2:非行がエスカレートしている場合
- 3-3:家庭内にも問題がある場合
- 3-4:子供に合わせたサポートをしてもらいたい場合
- 3-5:非行の原因が病気や発達障害にある場合
- まとめ
1章:非行からの更生のために周囲が出来ること
実は、非行からの更生には3つの重要なポイントがあることが分かっています。
それは「相談相手・住む場所・働く(就学する)場所」です。
子供に限らず非行や犯罪を犯した人の再犯率は上記の3点がない人の方がある人よりも高いことが分かっています。(※)
法務省 平成24年版 犯罪白書より
http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/59/nfm/n_59_2_7_2_1_2.html
さらに、非行からの更生には家族だけでなく、周囲の人々や支援施設など様々な人が関わることが必要と言われています。
実は、非行の問題を家庭内や特定の支援スタッフなど個人だけで解決しようとした場合、問題を抱えきれずに共倒れになってしまう可能性が高いのです。
つまり、非行からの更生のために最も重要なことは、
それらを踏まえると、子供を非行から更生させるために周囲が出来ることは大きく分けると以下の4点になります。
- 子供の話を聞く(相談相手)
- 家庭環境を整える(安心して住める場所)
- 子供の環境を整える(働く・就学する場所)
- 専門家を頼る(家庭内だけで問題を抱えない)
それでは、一つ一つ解説していきます。
1-1:子供の話を聞く(相談相手)
非行からの更生のためにまず重要なことは子供の話をしっかりと聞いてあげることです。
両親が自分の話を聞いてくれることが分かれば、先ほどお伝えした非行からの更生に重要な相談相手となることができ、お子さんの非行更生の第一歩となります。
ここでは、子供の話を聞くときに際のポイントとして下記2点について解説します。
- 本人と接する時間を増やす
- 話を聞くときの3つの注意点
1-1-1:本人と接する時間を増やす
お子さんを非行から更生させるためにまず重要なのが、お子さん自身の話を聞いてあげる、相談相手になってあげることだとお伝えしました。
ただし、突然話そうとしても子供の方が受け入れられない場合があります。
そんな時は一日5分だけでいいので、お子さんのためだけの時間を作ってあげてください。
その5分の間は片手間ではなく、しっかりとお子さんに向き合ってあげましょう。
親御さんがそのような態度を続けているとお子さんも少し話してみようかな?という気持ちになってくる場合があります。
お子さんが安心して悩みや不安に思っていることを相談してくれるように、まずは本人と接する時間を増やしてあげましょう。
1-1-2:話を聞くときの3つの注意点
次に、お子さんが話してくれるようになった際は以下の3点に注意して話を聞くようにしましょう。
- 否定しない
- 説得しない
- 興味を持って話に耳を傾ける
お子さんの話を否定したり、非行を辞めるよう説得したりするなど、親御さんが良かれと思ってアドバイスしても、お子さんによっては「やっぱり分かってくれない」「話をしっかり聞いてもらえない」と感じる場合があります。
まず、大事なことはお子さん自身の気持ちを言葉にできる環境を作ることです。
そのためにも、お子さんの話にただ興味を持って耳を傾けることから始めましょう。
これが非行からの更生の第一歩となります。
ただし注意すべき点として、お子さんが自分自身を否定したり、非行をほのめかしたりするような場合には「そう感じたのね。でも私はそう思わないよ」などと返すようにしましょう。
1-2:家庭環境を整える(安心して住める場所)
2つ目に非行からの更生のために大事なことは、家庭環境を整えることです。
お子さんにとって家庭とは一日の大半を過ごす大切な場所です。
その家庭環境が整っていることで安心して住める居場所となり、非行からの更生が進む可能性があります。
ここでは、家庭環境を整える方法として以下の3点についてお伝えしていきます。
- 家庭内に問題がある場合はそちらの解決を優先する
- 暴力は許さない
- 両親が社会のルールをしっかりと守る
では、一つ一つ解説していきます。
1-2-1:家庭内に問題がある場合はそちらの解決を優先
非行の原因は一つだけではなく、様々な要因が複合的に関わっていると考えられています。
その要因の一つとして家庭内に問題がある場合があります。
もし、お子さんの非行以外にも家庭内に問題がある場合は、先にそちらから解決することが重要です。
お子さんが非行に走りやすいといわれている環境は、例えば家庭内に以下のような問題がある場合です。
- 両親の不和
- 不倫
- 厳しすぎるしつけ、緩すぎるしつけ
- 愛情不足
- 過干渉
- 両親のアルコール依存
- 両親が反社会的勢力と関わっている
家庭はお子さんにとって一日の大半を過ごす大切な場所です。
その家庭が安心できない・居心地のよくない環境だと、家に帰る気がなくなり結果として非行に走ってしまう場合があります。
そのような事態を防ぐためにも、もしも上記のような家庭内の問題がある場合にはしっかりとそちらを解決し、家庭内の環境を整えることがとても重要です。
1-2-2:暴力は許さない
次に家庭環境として大事なことは、両親が「暴力は許さない」という毅然とした態度を示すことです。
中には、自分が耐えていれば他人には暴力を働かないから…と自分を犠牲にして我慢してしまう親御さんもいますが、これは間違いです。
その状態が続くとお子さんは、暴力によって他人に命令を聞かせることができる、他人を支配できる、という誤った学習をしてしまいます。
そうなると、親への暴力が他人に向くのも時間の問題です。
今お子さんの暴力に耐えている親御さんは、すぐにでもその環境を変える必要があります。
環境を変えるためには必要に応じて親戚などの身近な人や、暴力がひどい場合は警察にも頼るようにしましょう。
わが子を警察に通報するのは勇気がいることですが、お子さんの将来のためにも早期に決断すべきことです。
他人にしろ、家庭内にしろ暴力は絶対に許さないという両親の態度は非行からの更生に欠かせない要素です。
また、子供から親へだけでなく、親から子への暴力も絶対にやめてください。
これも、子供にとっては「暴力によって支配された」→「他人は暴力で支配できる」という誤った学習になってしまいます。
1-2-3:両親が社会のルールをしっかりと守る
次に、家庭内環境として両親が社会のルールをしっかりと守ることが重要です。
例えば、両親が未成年飲酒に寛容だった場合、その子供は未成年飲酒してしまう可能性が高いことが分かっています。
普段から両親が社会のルールをしっかりと守っていれば、一時的に反抗していたお子さんもこのルールは破ってはいけないと親の態度から学習していきます。
お子さんの非行を止めるためにも、まずは両親がお手本を見せる気持ちでルールを守るようにしましょう。
また、このルールは社会のルールだけでなく、例えば家庭内で「朝は家族そろって食べる」とか「起きたらまずはみんなに挨拶をする」とか、簡単なルールでもしっかりと守るということも大切です。
一度決めたこと、約束したことはしっかりと守るという態度をお子さんに見せていくことが重要です。
1-3:子供の環境を整える(働く・就学する場所)
3つ目に、非行からの更生のために重要なことは子供の環境を整えることです。
子供自身が非行をやめようかなと思ったときに戻れる環境、居場所が整っていると社会復帰へのハードルが下がり、すんなりと非行を辞めてくれる場合があります。
そのためにも、子供が非行に走っている最中から環境づくりをしてあげることはとても大切です。
ここでは、子供の環境を整える方法として以下の2点について解説していきます。
- 学校や支援施設と連携し子供の居場所を作る
- イベントに参加し地域社会とのつながりを持つ
では、一つ一つ解説していきます。
1-3-1:学校や支援施設と連携し子供の居場所を作る
お子さんの家庭以外の居場所を作る方法として、学校やその他の支援施設と連携するという方法があります。
担任の先生や施設のスタッフと事前に情報共有しておくことで、お子さんが非行を辞めようと思ったときの居場所となってもらえるようにしておきましょう。
お子さんが非行をやめようと思ったときに、家庭以外にも帰ってこられる居場所があるかないかは更生のために大変重要なポイントです。
また、すでに学校を卒業したり、通学していない場合は就職先や就職支援の施設を頼ることも検討しましょう。
学校以外の支援施設については2章もご参照ください。
まずは、ご家庭やお子さんの周りで相談に乗ってくれる人や支援してくれる施設を見つけ、それらの人々と連携してお子さんの居場所づくりをしてあげましょう。
お子さんが帰ってきやすい環境が出来れば、非行からの更生に向けた大きな一歩となります。
1-3-2:イベントに参加し地域社会とのつながりを持つ
非行が増えている背景には今の社会情勢として、地域社会とのつながりが希薄になっているということも一つの要因と言われています。
そのため、非行からの更生には、学校や支援施設だけでなく地域社会とのつながりも重要です。
また、地域に顔見知りの人が増えれば、非行の予防にも効果があります。
いわゆる悪い友人ではなく、地域のイベントで知り合うなどして学外の良い友人が出来れば、なんらかの理由で学校に行けなくなった際も非行グループに入ることなく地域社会で過ごしていける可能性があります。
普段から地域のイベントに積極的に参加し、繋がりを持っておくことは非行の更生や再発予防にもとても大切です。
1-4:専門家の支援を受ける
最後に、非行からの更生のために重要なことは専門家の支援を受けるということです。
この章の始めに、非行からの更生のために
問題を家庭内や誰か個人だけで解決しようとすると共倒れになってしまう可能性があります。
そのため、専門家を頼り、その支援を受けることはお子さんを非行から更生させるためにも最も重要なことであるといえます。
ここでは適切な専門家の支援を受けるために以下の2点について解説していきます。
- 必要な支援が受けられる施設の情報を集める
- 非行対応のスペシャリストに相談する
それでは、一つ一つ解説していきます。
1-4-1:必要な支援が受けられる施設の情報を集める
適切な専門家の支援を受けるためにまず重要なことは、必要な支援が受けられる施設の情報を出来るだけ集めておくことです。
最近では、学校も非行や不登校など子供の抱える問題に家庭と一緒に取り組んでいこうという体制が出来てきていることが多いです。
支援施設の情報を集めるために、まずはお子さんの在籍校に相談してみるのも良いかもしれません。
この記事の2章で非行からの更生を支援してくれる施設についても解説しているのでぜひ、そちらも併せてご参照ください。
1-4-2:非行対応のスペシャリストに相談する
必要な支援施設の情報を集めたら、まずはどこかの施設に相談してみることから始めましょう。
その際には、その施設に非行対応のスペシャリストが在籍しているかどうか確認しておくことをお勧めします。
長年非行問題に取り組んできた専門家がいると、お子さんに合った解決方法を見つけてくれる可能性があります。
スペシャリストが在籍しているか分からない場合は、非行の対応実績がどの程度あるかどうかHPなどで調べてみるとよいと思います。
また、支援施設は相互に協力しあっている場合も多いので、どこかの施設にまず相談してみることで、ほかの支援施設の情報をもらえたり、必要な支援が受けられる施設を教えてもらうこともできます。
まずは、ご自身の相談しやすいところに連絡してみることから始めましょう。
非行の相談については詳しくはコチラの記事も参照ください。
不登校の相談先5つ!相談するメリットと施設の選び方を徹底解説
いかがでしょうか。
ここまで、非行からの更生のために周囲が出来ることについて大きく4つに分けて解説してきました。
繰り返しになりますが、お子さんの非行の更生のために最も重要なことは、
ぜひ、この章を参照に非行更生に向けて出来ることから始めていきましょう。
それでは、次章からは非行からの更生のために利用できる支援施設について解説していきます。
2章:非行更生の支援施設と利用方法
1章では非行からの更生のために周囲が出来ることについて解説してきました。
その中で、非行の更生のためには問題を家庭内だけで抱え込まないことが重要とお伝えしてきました。
そこで、2章では非行更生のために支援してくれる施設について解説していきます。
ぜひ、お子さんやご家庭に合う施設を見つけて更生のための支援を積極的に活用するようにしましょう。
非行からの更生を支援してくれる施設は以下の6つが挙げられます。
- 【教育機関】在籍校、教育センターなど
- 【法務省】法務少年支援センター
- 【警察】少年サポートセンター
- 【都道府県】児童相談所
- 【市区町村】児童家庭支援センター
- 【民間団体】フリースクール、カウンセリングルームなど
では、一つ一つ解説していきます。
2-1:【教育機関】在籍校、教育センターなど
まず、初めに非行更生の支援施設として挙げられるのが、学校などの教育機関です。
学校には生徒指導担当者がいる場合が多く、非行についても指導を行ってくれている場合があります。
また、お子さんの普段の様子を知っているので最初の相談をしやすいというメリットもあります。
教育センターは教育委員会が設置している施設で、子供に関する様々な相談に乗ってくれます。
ただし、在籍校も教育センターもあくまで教育機関であるため、学外の非行に関してはサポートが難しい場合があります。
どこまでサポートしてもらえるかは学校ごと、地域ごとに差があるのが現状です。
利用を検討する場合には、在籍校に直接連絡を取るか、教育センターであれば、以下のHPからお住いの地域の教育センターを調べてみてください。
都道府県・政令指定都市・中核市教育センター一覧
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kenkyu/1225078.htm
2-2:【法務省】法務少年支援センター
次に、法務少年支援センターです。
こちらは別名少年鑑別所とも呼ばれ法務省が設置している非行更生のための支援施設です。
ここでは、以下のような取り組みを行っています。
- 非行少年本人または親からの相談対応
- 非行少年へのカウンセリング、心理検査
- 専門機関の紹介
法務少年支援センターには心理学を学んだ専門スタッフがおり、そのスタッフが上記のような相談対応をしてくれるようです。
法務少年支援センターの利用方法は、施設に直接行くか、もしくは電話で相談するかのどちらかのようです。
施設に直接行く場合も事前に電話などで面談の予約を取る必要があるのでご注意ください。
法務少年支援センターは全国に52か所あり、施設によってはメールでも相談の受付を行っているところもあるようです。
お近くの法務少年支援センターについては以下のHPからも確認できますので、利用したい場合はご確認ください。
法務少年支援センター相談窓口一覧表
http://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei_k06-1.html
2-3:【警察】少年サポートセンター
次に、少年サポートセンターです。こちらは全国の都道府県警察が設置している非行予防の取り組みを行っている施設です。
ここでは以下のような取り組みを行っています。
- 本人や保護者からの相談を受け付け
- 本人や保護者との面接相談・電話相談
- 専門職員による心理テストを用いた科学的な分析とアドバイス
少年サポートセンターには長年少年非行の問題に携わってきた少年補導職員や心理学の知識をもつ少年相談専門職員などがおり、相談に乗ってくれます。
少年サポートセンターを利用する場合にはまず、ヤングフリーダイヤルやヤングテレホンと呼ばれる専用のフリーダイヤルから近くの少年サポートセンターに連絡をとり、面談の予約を取る必要があります。
電話相談やメール相談に対応している施設もあるようなので、利用したい場合は以下のHPからお近くの少年サポートセンターをお調べください。
各都道府県警察の少年相談窓口
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/syonen/soudan.html
2-4:【都道府県】児童相談所
次に、非行更生の支援施設として挙げられるのが都道府県が設置している児童相談所です。
こちらは、非行に限らず地域の子供たちの様々な相談に乗っている施設です。
ここでは以下のような取り組みを行っています。
- 地域の子供たちが抱える様々な相談に対応
- 必要に応じて子供の一時的な保護
もしも、お子さんが非行に走る背景に1-2でお伝えしたような家庭内の問題がある場合はそちらも併せて相談することができます。
こちらには、児童福祉士や精神科医などの専門スタッフが在籍している場合も多くあり、これらの専門職員に相談することで非行解決の糸口になる可能性があります。
児童相談所の利用方法は、利用したい施設に電話で連絡を取り、面談の日を決めて訪問という流れが一般的です。
ただし、こちらは非行専門の施設ではないため他の様々な業務もあり、面談できるまでに日数がかかる場合があるのでご注意ください。
児童相談所の利用を検討している場合は以下のHPからお近くの施設を探してみてください。
2-5:【市区町村】児童家庭支援センター
次に市区町村が設置している児童家庭支援センターです。
こちらは児童相談所をサポートする施設で、地域の子供たちの様々な相談に乗っています。
こちらの施設では以下のような取り組みを行っています。
- 地域の子供たちに関する様々な相談への対応
- 必要に応じて児童相談所や児童福祉施設、区役所などの支援の紹介
こちらには、心理士などがいる場合もあり、保護者からの相談に対応してくれます。
また、施設によっては対面だけでなく電話やFAXでの相談対応もしてくれるところもあるようです。
児童相談所に相談するほどではないかもしれないとか、直接児童相談所に相談するのに抵抗があるといった場合には、まずはこちらに相談してみても良いかもしれません。
施設ごとに電話受付時間などが異なりますので、利用したい場合は「市区町村名 児童家庭支援センター」で検索し、お近くの児童家庭支援センターをさがしてみてください。
※東京都では子供家庭支援センターという名称で運営されているので検索の際はご注意ください。
2-6:【民間団体】フリースクール、カウンセリングルームなど
最後に、非行更生の支援施設として挙げられるのがフリースクールや個人のカウンセリングルームといった民間団体の施設です。
フリースクールとは、子供たちの非行や不登校などの問題解決を支援する施設であり、最近では国も学校以外の子供たちの新たな居場所として注目し、フリースクールの支援業務を行っています。
フリースクールには心理カウンセラーや元教員などの専門スタッフが在籍していることも多く、子供の心のケアや学習支援などを行っています。
また、全寮制のフリースクールでは、親元では更生できなかった非行少年を預かり共同で寮生活をすることで生活のサポートをしたり非行更生の支援も行っています。
特にこの全寮制のフリースクールには長年非行や不登校といった子供たちの問題解決に取り組んでいたスペシャリストが在籍していることも多く、子供一人一人に合わせた手厚いサポートが受けられるのが特徴です。
個人のカウンセリングルームは、心理カウンセラーや元警察官などが運営していることが多く、こちらも長年非行や不登校といった子供の問題解決に取り組んできたスペシャリストが在籍してことが多いようです。
こちらでは、主に保護者へのカウンセリングを行っており、保護者の心理的ケアを行うことで子供にも良い影響を与え、保護者と二人三脚で非行の更生に取り組んでいるようです。
これらの施設は特徴として以下のような点が挙げられます。
- 非行解決のスペシャリストが在籍している
- 手厚いサポートが受けられる
ただし、これまで説明してきた行政の機関や学校などと違い、費用が掛かる場合がほとんどですのでその点について注意が必要です。
これらの施設を利用したい場合は、まずはHPから問い合わせや資料請求を行います。
その後、初回の電話相談→面談での相談という流れが多いようです。
初回の電話相談までは無料の施設も多いようなので、気になる施設がある場合はまずは電話相談してみるのも良いと思います。
いかがでしょうか。
この章では、非行更生のために支援を行っている施設を紹介してきました。
それぞれの施設に特徴があることがお分かりいただけたかと思います。
では、次章ではこれらの非行更生の支援施設について、お子さんやご家庭に合わせた選び方について解説していきます。
3章:更生施設の選び方
ここまで、非行からの更生のため周囲が出来ること、そして非行の更生をサポートしてくれる施設について解説してきました。
そこで、この章では、非行の更生施設を利用しようと思った際の選び方について解説していきます。
選び方はご家庭やお子さんごとに異なりますが、一例として、以下の5点からご家庭ごとに条件を選んで利用する施設選びの参考にして頂ければと思います。
- まずは相談したい場合
- 非行がエスカレートしている場合
- 家庭内にも問題がある場合
- 子供に合わせたサポートをしてもらいたい場合
- 非行の原因が病気や発達障害にある場合
では、それぞれのケースについて解説していきます。
3-1:まずは相談したい場合
まずは誰かに話を聞いてもらいたい、具体的な解決方法について相談に乗ってもらいたいという場合です。
この場合は最も身近な施設である学校に相談してみることをお勧めします。
学校でもお子さんの非行について把握してくれていることが多いので、相談するのもスムーズだと思います。
また、このケースでは行政のフリーダイヤル、民間のフリースクールやカウンセリングルームなどもお勧めです。
行政のフリーダイヤルでは、無料で電話相談することができ、匿名での相談も可能です。
法務省の法務少年支援センターや警察の少年サポートセンターなどを利用してみても良いでしょう。
法務少年支援センター相談窓口一覧表
http://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei_k06-1.html
各都道府県警察の少年相談窓口
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/syonen/soudan.html
またフリースクールやカウンセリングルームでも、保護者からの子供の非行についての相談に随時対応しています。
こちらでは非行問題のスペシャリストにお子さんの非行について相談することができます。
また、これらの施設では初回の相談から非行解決のサポートまですべてを行っていることが多いので、相談することですぐに解決に向けた具体的な行動を提案してくれる場合も多くあります。
フリースクールやカウンセリングルームは有料の施設もありますが、多くは初回の相談は無料で行っているので気になるようであれば利用を検討しても良いのではないでしょうか。
3-2:非行がエスカレートしている場合
次に非行がエスカレートしている場合です。
これは例えば、家庭内内暴力があるとか、過激な非行グループへに入ってしまっているなどの場合が考えられます。
このような際には、お子さんが重大な犯罪に巻き込まれる前に早期に非行問題を解決する必要があります。
しかし、親御さんだけで家庭内暴力を解決したり、非行グループから抜けさせるのは難しい場合も多くあります。
このようなケースでは、警察、児童相談所などの行政機関に頼ることをお勧めします。
警察の少年サポートセンターでは非行の予防のための取り組みも行っています。
こちらに相談することで、夜間の巡回を強化してもらったり、お子さん本人に対してカウンセリングを行ってもらったりすることができます。
また、児童相談所では必要に応じて一時的に子供を保護してくれる場合もあります。
ぜひ、お子さんを守るためにも非行がエスカレートしている場合には早期にこれらの施設に相談することをお勧めします。
各都道府県警察の少年相談窓口
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/syonen/soudan.html
3-3:家庭内にも問題がある場合
次に家庭内にも問題がある場合です。
これは、1-2-1でお伝えしたように家庭内不和や不倫など、お子さんの非行以外にも家庭内に問題があるような場合です。
このケースでは非行よりも先に家庭内の問題を解決することが必要です。
そのためにも家庭の問題についても相談できる児童相談所や児童家庭支援センターに相談してみることをお勧めします。
これらの施設では、非行だけでなく家庭内の問題についても相談できます。
さらに、問題の内容によっては必要な支援が受けられる別の施設の情報も提供してくれるので、利用してみても良いのではないでしょうか。
児童家庭支援センター
「市区町村名 児童家庭支援センター」で検索
3-4:子供に合わせたサポートをしてもらいたい場合
次に、お子さんに合わせたサポートをしてもらいたい場合です。
これは、今は非行に走っているけれど元々は繊細な子であったとか、無理やり学校に行かせるのではなく、本人の気持ちを尊重しつつ更生してもらいたいといった場合です。
このようなケースでは、フリースクールやカウンセリングルームなどを利用するのがお勧めです。
これらの施設は、他の機関と違い民間が運営しているため画一的な対応ではなく、お子さん一人一人に合わせた柔軟なサポートが可能です。
フリースクールやカウンセリングルームでお子さんの心のケアをすることで非行から更生してくれれば、それはお子さんにとっても最も良い解決方法かもしれません。
また、フリースクールでは学習支援や学校復帰の支援も行っているので、非行から更生し、そのまま学校復帰を目指す際には、そちらのサポートも受けられます。
お子さん自身の気持ちを尊重したい、前向きに社会復帰を目指してほしいという場合にはフリースクールやカウンセリングルームの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
3-5:非行の原因が病気や発達障害にある場合
最後に非行の原因が病気や発達障害にある場合です。
このケースではほかのケースとは異なり病気の治療を受けたり、障害などの特性を周囲が把握することでそれがそのまま非行の解決につながる場合があります。
このケースでは病院などで適切な治療やケアを受けることをお勧めします。
また学校に病気や障害について知ってもらうことで学習面でのサポートや特別支援学級への編入など具体的なサポートを受けられる場合があります。
このケースでは病院での治療・ケアと学校との連携を並行して行うことをお勧めします。
いかがでしょうか。
この章では非行更生の支援施設の選び方について解説してきました。
ここで解説してきたのは一部のケースであり、実際にはご家庭やお子さんごと様々な選び方があると思います。
しかし、覚えておいていただきたいのは、
ぜひこの記事を参考に、お子さんの非行更生に向けて行動を始めてみてはいかがでしょうか。
まとめ
非行からの更生には問題を家庭内だけで抱えずに、 周囲の人々や支援施設をうまく活用していくことが重要
非行からの更生のために周囲が出来ることは以下の4つ
- 子供の話を聞く(相談相手)
- 家庭環境を整える(安心して住める場所)
- 子供の環境を整える(働く・就学する場所)
- 専門家を頼る(家庭内だけで問題を抱えない)
問題を
非行更生の支援施設一覧
都道府県・政令指定都市・中核市教育センター一覧
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kenkyu/1225078.htm
法務少年支援センター相談窓口一覧表
http://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei_k06-1.html
各都道府県警察の少年相談窓口
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/syonen/soudan.html
児童家庭支援センター
「市区町村名 児童家庭支援センター」で検索
他にも以下のような施設があり
- 在籍校
- フリースクール
- カウンセリングルーム