あなたは
「子供の非行を止められない」
「カウンセリングが子供の更生に効果があるか教えてほしい」
「カウンセリングが受けられる施設について知りたい」
などの疑問やお悩みをお持ちではないですか。
結論から言うと
非行からの更生にカウンセリングは効果的であり、適切にカウンセリング施設を利用することで非行解決の糸口になる可能性があります。
この記事では
- 非行対策としてカウンセリングを受けるメリット
- カウンセリングを受けられる施設
- カウンセリング施設の選び方
について解説していきます。
また、気になるカウンセリングの内容についても触れていきますので、ぜひ最後までご覧いただければと思います。
この記事を読み終えたころには、カウンセリングを受けることで得られる様々なメリットが分かり、今すぐカウンセリングを受けられる施設の情報が分かるようになっていることと思います。
- この記事の目次
-
- 1章:非行対策としてカウンセリングから得られる4つのメリットとは?
- 1-1:非行の専門家が間に入ることで解決の糸口となる
- 1-2:非行からの更生のカギとなる“信頼できる大人”ができる
- 1-3:非行の専門施設の支援を受けられる
- 1-4:保護者もカウンセリングを受けることで気持ちが楽になる
- 2章:非行少年や保護者へのカウンセリングを行っている7つの施設
- 2-1:【法務省】法務少年支援センター(少年鑑別所)
- 2-2:【警察】少年サポートセンター(少年相談・保護センター)
- 2-3:【都道府県】児童相談所・児童相談センター
- 2-4:【市区町村】児童家庭支援センター
- 2-5:【教育機関】在籍校・相談室など
- 2-6:【病院】小児科・精神科など
- 2-7:【民間団体】フリースクール・カウンセリングルームなど
- 3章:カウンセリング施設の5つの選び方
- 3-1:カウンセリングの方法で選ぶ
- 3-2:専門スタッフの有無で選ぶ
- 3-3:サポート内容で選ぶ
- 3-3-1:非行の原因として病気が隠れていそうな場合
- 3-3-2:子供に心理的ケアを受けさせたい場合
- 3-3-3:ただ、話を聞いて欲しい場合(保護者がカウンセリングを受けたい場合)
- 3-3-4:非行の根本的な原因を解決したい場合
- 3-4:子供の様子によって選ぶ
- 3-5:値段で選ぶ
- 4章:非行少年や保護者へのカウンセリングの内容とは?
- 4-1:心理テスト・本人や親、学校などへの聞き取りで状況を把握
- 4-2:「4-1」の結果を基にカウンセリングの実施
- 4-3:少年や保護者への助言・指導
- まとめ
1章:非行対策としてカウンセリングから得られる4つのメリットとは?
一昔前まで、子供たちが非行に走る原因の多くが家庭にあると考えられていました。
しかし、最近の研究で子供たちが非行に走るまでには家庭環境以外にも様々な要因が絡み合っていることが明らかになりました。
そのため、非行少年の更生には、問題を家庭だけにとどめるのではなくカウンセリングや支援施設を活用すべきと現在では考えられています。
では、子供たちの非行対策としてカウンセリングを受けるメリットとはどのようなものがあるでしょうか。
この章では非行対策としてカウンセリングから得られる以下の4つのメリットについて解説していきます。
- 非行の専門家が間に入ることで解決の糸口となる
- 非行からの更生のカギとなる“信頼できる大人”ができる
- 非行の専門施設の支援を受けられる
- 保護者もカウンセリングを受けることで気持ちが楽になる
1-1:非行の専門家が間に入ることで解決の糸口となる
非行対策としてカウンセリングを受ける1つ目のメリットがこちらです。
非行のカウンセリングを行っている施設には非行対策の専門家がいる場合が多く、そのような専門家が間に入ることで家庭内だけでは解決できなかった非行問題の解決の糸口となる可能性があります。
非行対策の専門家としては例えば以下のような職種があります。
【法務省】法務少年支援センター
- 心理技官
- 法務教官
【警察】少年サポートセンター
- 少年補導職員
- 少年相談専門職員
【児童相談所】
- 児童福祉士
- 児童心理士
【学校・教育機関】
- スクールサポーター
- スクールソーシャルワーカー
※これらの職種について詳しくは2章で解説していきます。
また、第三者が間に入ることで家庭内だけでは見えてこなかった非行の根本的な原因に気が付ける場合もあります。
非行対策の専門家の支援を受けることは早期の非行解決のためにも大変重要だと考えられます。
1-2:非行からの更生のカギとなる“信頼できる大人”ができる
カウンセリングを受ける2つ目のメリットがこちらです。
多くの非行少年は身近な大人(親や教師など)を信頼できないと感じています。
一方で、周りに誰か一人でも信頼できる大人がいると、その人が非行に対する抑止力になることも分かっています。
子供たちは本来,大きなストレスや困難を抱えた時にその逆境を跳ね返す力を持っています。
そして,その力は信頼できる大人、良い関係の大人がいることで向上することが分かっています。
そのため、カウンセリングを通してカウンセラーと信頼関係を築くことができると、子供の本来持っている逆境を跳ね返す力が向上し非行からの更生につながる場合があります。
このように、カウンセリングを通して信頼できる大人を作ることは非行対策としてカウンセリングを受ける大きなメリットとなります。
1-3:非行の専門施設の支援を受けられる
カウンセリングを受ける3つ目のメリットがこちらです。
多くのカウンセリング施設では相互に協力関係を築き、少年非行の更生のために動いています。
そのため、カウンセリングで子供一人一人の状況や問題を把握することが出来れば、協力関係の施設の中からその子に最適な支援施設の情報を提供することができます。
非行は複合的な要因で起こるため、一つの施設だけでなく、複数の施設から支援してもらえることは非行更生のために子供にとっても親にとっても良い環境であるといえます。
このように、カウンセリング施設を窓口として必要な支援施設の情報などを得ることができるのも、非行対策としてカウンセリングを受ける大きなメリットとなります。
1-4:保護者もカウンセリングを受けることで気持ちが楽になる
カウンセリングを受ける4つ目のメリットがこちらです。
長期間お子さんの非行と向き合ってきた親御さんもまた、心に不安やストレスを抱えている場合があります。
多くのカウンセリング施設ではお子さんと一緒、または個別に親御さんに対してもカウンセリングを行っています。
カウンセリングを受けることで親御さんの気持ちも安定し、お子さんの問題に対して改めて一緒に向き合う気持ちが出てくることもあります。
そうして、両親の態度が変わったことを子供が感じ取ると、それだけで非行の更生に良い影響がある場合があります。
さらに、非行の要因の一つとして家庭内に問題がある場合、カウンセリングではそちらの相談をすることもできます。
また、必要に応じて家庭への支援を受けられたり、支援施設の情報を得ることもできます。
この章の始めにお伝えしたように、非行は複合的な要因で起こることが分かっています。
早期にカウンセリングを利用することで、家庭内で解決しなければというプレッシャーから解放されることは、非行対策としてカウンセリングを受ける大きなメリットとなります。
いかがでしょうか。
ここまで非行対策としてカウンセリングを受けるメリットについてお伝えしてきました。
早期にカウンセリングを受けることは非行からの更生にも重要であることがお分かりいただけたかと思います。
では、次章では非行のカウンセリングを実施している施設について説明していきます。
2章:非行少年や保護者へのカウンセリングを行っている7つの施設
非行少年やその保護者に対してカウンセリングを行っている施設は実は多くあります。
この章ではカウンセリングを行っている以下の7つの施設について、その施設ごとの特徴と在籍している専門職員について解説していきます。
2-1:【法務省】法務少年支援センター(少年鑑別所)
まず、法務少年支援センターについてです。
こちらは法務省が設置しているカウンセリング窓口です。
別名少年鑑別所とも呼ばれ、非行少年の更生や家庭からの相談に対応しています。
こちらには専門家として
- 心理技官
- 法務教官
がいます。
カウンセリングは主に心理学の知識をもった心理技官が担当してくれることが多いようです。
ちなみに、法務教官は少年鑑別所や少年院に入所した少年たちの矯正教育をする専門家です。
カウンセリング方法は電話またはメールで受け付けした後に、対面での面接になるようです。
また、法務少年支援センター相談ダイヤルで祝祭日を除く月曜日から金曜日の9時から17時まで電話での心理相談も行っていますので、まずは気軽に電話での問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。
カウンセリングの受付方法はお住いの地域の法務少年支援センターごとに異なりますので以下のホームぺージから 確認してみてください。
法務少年支援センター相談窓口一覧
http://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei_k06-1.html
2-2:【警察】少年サポートセンター(少年相談・保護センター)
次に警察が設置している少年サポートセンターです。
こちらは別名少年相談・保護センターとも呼ばれ、少年非行の相談や非行の予防のための取り組みを行っている施設です。
こちらには
- 少年補導職員
- 少年相談専門職員
といった専門家がいます。
少年補導職員は非行少年問題を長年取り扱ってきた職員で、少年相談専門職員はカウンセリングなどの知識を持った職員のことです。
少年サポートセンターでは主にこの二つの専門職員からカウンセリングを受けることができます。
こちらでは、カウンセリング以外にも電話やメールでの相談もすることができます。
またカウンセリングでは心理テストでの分析とそれに基づくアドバイスをもらえることもあります。
カウンセリングについては予約が必要な場合が多いようなので、お近くの少年サポートセンターでは予約が必要かどうか以下のホームページで調べてから問い合わせることをお勧めします。
都道府県警察の少年相談窓口
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/syonen/soudan.html
2-3:【都道府県】児童相談所・児童相談センター
次に児童相談所・児童相談センターです。
こちらは都道府県が設置している施設であり、名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
こちらでは、非行やその他の子供たちの抱える様々な問題について対応しており、保護者からの相談も受け付けています。
こちらには
- 児童福祉士
- 児童心理士
- 精神科医
- 弁護士
といった専門職員がいます。
児童福祉士とは子供や保護者からの相談に応じて必要な保護や調査を行い、それぞれのケースに適した支援を行ってくれる専門職員です。
児童心理士とは子供、保護者の調査や判定に基づき心理的な支援や発達に関する支援を行ってくれる専門職員です。
また、精神科医や弁護士も必要に応じてお子さんや保護者に対する支援を行ってくれます。
児童相談所では子供、保護者からの相談受付だけでなく、必要な場合は子供を一時的に保護してもらうなどの対応も可能です。
また、子供の非行の裏に発達障害や病気などが隠れていた場合は専門の病院を紹介してくれるなど、必要な支援施設の情報を得ることも可能です。
児童相談所・児童相談センターは施設ごとに相談の受付時間などが異なりますので、問い合わせの際は以下のホームページでお住いの地域のセンターについて調べてみることをお勧めします。
全国児童相談所一覧
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/zisouichiran.html
2-4:【市区町村】児童家庭支援センター
次に児童家庭支援センターです。
こちらは区市町村における子供と家庭に関する総合相談窓口となっており、全ての子どもと家庭を対象にあらゆる相談に応じ、適切に対応し子どもと家庭支援のネットワークをつくるという役割を持っています。
施設ごとに異なりますが、こちらには
- 社会福祉士
- 臨床心理士
- 保健師
- 保育士
といった専門職員がいることが多いです。
社会福祉士は福祉や医療に関する相談援助に必要な専門知識・スキルを持った専門職員です。臨床心理士は臨床心理学にもとづく知識や技術をもった専門職員です。
これらの専門職員が子供と家庭に関する様々な相談に乗り必要な支援情報などの提供をしてくれます。
また、心理士によるカウンセリングも随時受付しています。
相談やカウンセリングについては予約が必要な施設がほとんどですので、まずはお住いの近くのセンターを調べてみましょう。
児童家庭支援センターの検索方法
「地域名 児童家庭支援センター」で検索。
※東京都内の児童家庭支援センターは、子供家庭支援センターという名称で運営されていますので、検索の際はご注意ください。
2-5:【教育機関】在籍校・相談室など
次に学校などの教育機関です。
最近では学校内にカウンセリングルームや相談室といった部屋が設置されるようになり、子供たちが気軽に相談に行ける場所も増えてきました。
相談室にはスクールカウンセラーがいることが多く、スクールカウンセラー自体には専門的な資格は不要ですが、最近では臨床心理士などの資格を持つ職員も多いようです。
その他にも教育機関には
- スクールサポーター
- スクールソーシャルワーカー
- 特別支援教育コーディネーター
といった専門職員がいます。
スクールサポーターとは警察と学校・地域のパイプ役として少年非行の防止に取り組む警察署の再雇用職員です。
スクールソーシャルワーカーとは生徒と家庭や関係機関に働きかけ、生徒周辺の環境の改善を図る職員です。
特別支援教育コーディネーターとは、生徒ひとりひとりの教育的支援ニーズに合わせた支援を行うために保護者と関係機関や学校内外との調整を行ってくれる職員です。
子供や親にとって身近な施設である学校でカウンセリングを受けられるメリットは大きいのではないでしょうか。
学校でカウンセリングを受けたい場合はまずは担任の先生に相談してみましょう。
2-6:【病院】小児科・精神科など
お子さんの非行の原因として発達障害や病気が隠れていることもあります。
そのようなケースでは病院でのカウンセリングも有効な場合があります。
病院には
- 医師
- 臨床心理士
といった専門職員がいます。
医師の診察でカウンセリングが必要と診断された場合は臨床心理によるカウンセリングを受けることができます。
また、必要に応じて医療保護入院したり心理教育・疾病教育を受けたりすることもできます。
2-5までの施設でのカウンセリングは基本的には無料で受けることができますが、病院でのカウンセリングには費用が掛かる場合がほとんどなのでその点に関しては注意が必要です。
また、非行少年へのカウンセリングを行っているかどうかは病院ごとに異なるので、もし病院でのカウンセリングを希望する場合は、一度お住まいの自治体の児童相談所などに相談して病院を紹介してもらうとよいかもしれません。
全国児童相談所一覧
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/zisouichiran.html
2-7:【民間団体】フリースクール・カウンセリングルームなど
次に民間団体です。
非行に関するカウンセリングを行っている民間団体としてはフリースクールや個人のカウンセリングルームなどが挙げられます。
専門職員の有無は施設ごとにことなりますが、これらの団体には長年非行問題に取り組んできた人物が在籍している場合が多く、例えば以下のような職員が運営していることも多いようです。
- 教育者
- 臨床心理士
- 元警察官
- 元非行少年
民間団体でのカウンセリングは一人一人に時間をかけることが多く、個別で長期的なケアを受けたい場合には良いかもしれません。
ただし、ほとんどの場合費用がかかりますのでその点は注意しておきましょう。
いかがでしょうか。
ここまで、非行に関するカウンセリングを行っている7つの施設について解説してきました。
意外と多くの施設でカウンセリングを受けられることがお分かりいただけたかと思います。
では、次章ではこれらの施設の中からどこを選んでカウンセリングを受ければよいのか、カウンセリング施設の選び方についてお伝えしていきます。
3章:カウンセリング施設の5つの選び方
非行からの更生のためにカウンセリングを受けてみようと思っても、どの施設で受ければよいのか選ぶのが難しい場合もあるかもしれません。
この章では非行対策としてカウンセリングを受ける際の施設の選び方について解説していきます。
施設選びのポイントは以下の5つです。
- カウンセリングの方法で選ぶ
- 専門スタッフの有無で選ぶ
- サポート内容で選ぶ
- 子供の様子によって選ぶ
- 値段で選ぶ
では一つ一つ見ていきましょう。
3-1:カウンセリングの方法で選ぶ
非行のカウンセリングを受けられる施設でのカウンセリング方法は主に以下の3つに分けられます。
- 対面
- 電話
- メール
では、それぞれのメリット・デメリットについてみていきましょう。
- 対面
メリット:カウンセラーと顔を合わせて話すことで信頼関係が築きやすく深い話がしやすい。
デメリット:予約が必要な場合がほとんどで、施設まで出向く必要がある
- 電話
メリット:手軽に専門家の意見を聞ける
デメリット:施設によって受付日時に制約がある
- メール
メリット:時間がない、忙しい場合でも利用できる
デメリット:返信が来るまで時間がかかる場合が多く、深い話がしづらい
いかがでしょうか。
対面、電話、メールそれぞれにメリット・デメリットがあることが分かりました。
施設でのカウンセリングを希望する場合はご家庭それぞれの事情に合わせてその方法を選ぶようにしましょう。
では次に施設ごとに対面、電話、メールいずれのカウンセリング方法が可能かを表でお示しします。
この表は一例になりますので、実際にカウンセリングを受ける際にはホームページなどで利用したい施設について個別に調べてみることをお勧めします。
3-2:専門スタッフの有無で選ぶ
次に専門スタッフの有無で選ぶ方法です。
2章も参考にどの施設にどの専門スタッフがいるのか、またどのスタッフの支援を受けたいのか、ご自身のケースに当てはめて考えてみましょう。
ただし、2章に記載した専門職員は一例であり、施設によっては在籍していない可能性もありますので、実際に利用する際は事前に問合せしてみることをお勧めします。
また、専門スタッフがいる場合でも行政機関の場合は一定の期間ごとに異動があったり、スタッフが定年退職したりして、その地域に精通しているスタッフが少ない場合があります。
特定の専門スタッフに相談したいことがある場合は施設に問い合わせてその専門スタッフがいるか?地域の事情に詳しいか?という点を確認するようにしましょう。
3-3:サポート内容で選ぶ
次にサポートして欲しい内容で選ぶ方法です。
例えば、以下のようなケースを考えてみましょう。
- 非行の原因として病気が隠れていそうな場合
- 子供に心理的ケアを受けさせたい場合
- ただ、話を聞いて欲しい場合(保護者がカウンセリングを受けたい場合)
- 非行の根本的な原因を解決したい場合(非行グループからぬけさせたい等)
3-3-1:非行の原因として病気が隠れていそうな場合
このケースでは病気の治療に適した病院でカウンセリングを受けることをお勧めします。
どの病院が良いのか分からない場合は、地域の児童相談所や児童家庭支援センターで相談してみましょう。
全国児童相談所一覧
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/zisouichiran.html
児童家庭支援センターの検索方法
「地域名 児童家庭支援センター」で検索。
※東京都内の児童家庭支援センターは、子供家庭支援センターという名称で運営されていますので、検索の際はご注意ください。
3-3-2:子供に心理的ケアを受けさせたい場合
このケースでは、心理士の専門知識を持つスタッフが在籍している施設を選びましょう。
例えば以下のような施設です。
- 法務省(法務少年支援センター)
- 都道府県(児童相談所)
- 教育機関(在籍校・相談室)
- 病院(小児科・精神科)
- 民間団体(フリースクール・カウンセリングルーム)
法務少年支援センター相談窓口一覧
http://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei_k06-1.html
全国児童相談所一覧
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/zisouichiran.html
3-3-3:ただ、話を聞いて欲しい場合(保護者がカウンセリングを受けたい場合)
このケースでは行政の無料電話相談窓口が利用しやすいかと思います。
もちろん対面で保護者の相談に応じている施設も多くあります。
例えば以下のような施設を選ぶと良いでしょう。
・法務省(法務少年支援センター)
・警察(少年サポートセンター)
・都道府県(児童相談所)
・市区町村(児童家庭支援センター)
法務少年支援センター相談窓口一覧
http://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei_k06-1.html
都道府県警察の少年相談窓口
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/syonen/soudan.html
全国児童相談所一覧
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/zisouichiran.html
児童家庭支援センターの検索方法
「地域名 児童家庭支援センター」で検索。
※東京都内の児童家庭支援センターは、子供家庭支援センターという名称で運営されていますので、検索の際はご注意ください。
3-3-4:非行の根本的な原因を解決したい場合
このケースは、お子さんが非行グループから抜けたくても抜けられないとか、重大な犯罪に巻き込まれそうといった差し迫った状況のケースです。
そのような場合は警察や児童相談所などお子さんを一時的に保護してくれたり、非行グループとの関わりを断ってくれるような施設に相談すると良いでしょう。
このケースでは例えば以下のような施設に相談するのがお勧めです。
・警察(少年サポートセンター)
・都道府県(児童相談所)
都道府県警察の少年相談窓口
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/syonen/soudan.html
全国児童相談所一覧
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/zisouichiran.html
3-4:子供の様子によって選ぶ
次にお子さんの様子によって選ぶ方法です。
例えば、お子さん自身が警察に何度もお世話になっている場合、お子さんによっては顔見知りがいると相談しやすいということもあります。
逆に警察にはもう絶対に行きたくない、というようなお子さんの場合はそれ以外の施設を選ぶと良いでしょう。
また、そのほかにも学校など馴染みのある場所の方が話しやすいとか、権威のある人の話はよく聞いてくれるタイプには法務少年支援センターなど、お子さん自身の性格やタイプによって様々なケースが考えられますので、ご家庭ごとに合う施設を探してみましょう。
また、3-3-1のケースのようにお子さんに発達障害がありそうな場合は病院など適切な治療も受けられる施設を選ぶと良いでしょう。
3-5:値段で選ぶ
最後に値段で選ぶ方法です。
行政機関でのカウンセリングは基本的に無料の場合が多いですが、病院や民間団体は有料の施設がほとんどです。
また、民間団体の場合は費用が高額になる場合もありますので、カウンセリングを受ける前に必ず費用については確認するようにしましょう。
ただし、病院や民間団体は費用が掛かる分手厚いサポートを受けられる場合もありますので、施設ごとの支援内容をよく吟味した上で選ぶようにしましょう。
まずは、無料の施設を利用してみて、必要に応じて有料の施設の利用を検討してみるのもお勧めです。
いかがでしょうか。
ここまで非行のカウンセリング施設の選び方について解説してきました。
この章を参考にお子さんやご家庭に最も合ったカウンセリング施設を選ぶようにしましょう。
では、この記事の最後として次章では実際のカウンセリング内容について説明していきます。
4章:非行少年や保護者へのカウンセリングの内容とは?
非行に走っているお子さんやその保護者に向けて実際にどのようなカウンセリングが行われているのかも気になりますよね。
この章では実際のカウンセリング内容について解説していきます。
カウンセリングの大まかな流れは以下の通りです。
- 心理テストや聞き取りによって状況を把握
- ①の結果を基にカウンセリングの実施
- 少年や保護者への助言・指導
それでは一つ一つみていきましょう。
4-1:心理テスト・本人や親、学校などへの聞き取りで状況を把握
まず、カウンセリングの前に本人や親、可能ならば学校からの聞き取り調査が行われます。
また、本人の心理状態を探るために心理テストが行われる場合もあるようです。
聞き取りの内容は例えば以下のようなものです。
- 本人の精神状態
- 初非行の時期
- 家族関係
- 親の犯罪歴・アルコール依存歴・離婚歴
- 学校での友人関係
- 住んでいる地域の状況
これらの聞き取りを行うことでお子さんが非行に走った背景がつかめる場合があります。
もし非行のカウンセリングを受けたいと思っている場合は、これらの情報に対して答えられるようにしておくと聞き取りがスムーズになるかと思います。
4-2:「4-1」の結果を基にカウンセリングの実施
「4-1」で聞き取った内容を基に本人や保護者に対してカウンセリングが実施されます。
本人へのカウンセリング内容は例えば以下のようなものです。
- 本人が興味を持っていること
- 得意なこと苦手なこと
- 自分の長所短所
- 非行の内容と現在それについてどう考えているか
- これからどうしていこうと思っているか
ここで本人の反省の様子や態度を確認しつつ、カウンセラーとの信頼関係を築いていきます。
4-3:少年や保護者への助言・指導
最後にカウンセリングを通して得た情報を基に、お子さんや保護者に対して助言や指導をしてもらえます。
助言・指導の内容はケースごとに様々ですが、例えば以下のようなものがあります。
- 非行の更生に向けて必要な支援施設の紹介
- 今後保護者がどのように接していけばよいかのアドバイス
また、カウンセラーが必要と判断すれば、継続的にカウンセリングを実施してくれることもあります。
その場合は、次回のカウンセリングの日程調整なども併せて行っていきます。
いかがでしょうか。
この章では実際のカウンセリングの流れについて説明してきました。
1章から説明してきたように、お子さんの非行からの更生に向けてカウンセリングを受けることには大きなメリットがあります。
お子さんの非行からの早期更生のためにもカウンセリング施設の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
法務少年支援センター相談窓口一覧
http://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei_k06-1.html
都道府県警察の少年相談窓口
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/syonen/soudan.html
全国児童相談所一覧
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/zisouichiran.html
児童家庭支援センターの検索方法
「地域名 児童家庭支援センター」で検索。
※東京都内の児童家庭支援センターは、子供家庭支援センターという名称で運営されていますので、検索の際はご注意ください。
まとめ
- 非行は家庭内だけの問題ではない
- 適切なカウンセリングの利用は非行解決の糸口となる
- 非行からの早期更生のためにも、カウンセリング施設の利用をお勧めします
■ 非行少年や保護者へのカウンセリングを行っている7つの施設
【法務省】法務少年支援センター(少年鑑別所)
法務少年支援センター相談窓口一覧
http://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei_k06-1.html
【警察】少年サポートセンター(少年相談・保護センター)
都道府県警察の少年相談窓口
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/syonen/soudan.html
【都道府県】児童相談所・児童相談センター
全国児童相談所一覧
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【市区町村】児童家庭支援センター
児童家庭支援センターの検索方法
「地域名 児童家庭支援センター」で検索。
※東京都内の児童家庭支援センターは、子供家庭支援センターという名称で運営されていますので、検索の際はご注意ください。
【教育機関】在籍校・相談室など
【病院】小児科・精神科など
【民間団体】フリースクール・カウンセリングルームなど