あなたは、
「
「
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などの悩み、疑問をお持ちではありませんか?
結論から言えば、
非行による犯罪の総数自体は、減少傾向にありますが、それでも一定数のお子さんが非行で事件を犯している現実があるのです。
その背景には、お子さん自身が持つ特性や、家庭環境、親の抱える問題などの原因があり、更生は簡単ではありません。
しかし、これからできる具体的な対策は存在します。
そこでこの記事では、まずは子どもの非行に多い犯罪について統計データを使って紹介し、それから非行・犯罪にお子さんが走ってしまう原因について詳しく解説します。
さらに、これからできる具体的な対策についても紹介します。
知りたいところから読んで、これからの行動の参考にしてみてください。
- この記事の目次
-
- 1章:子どもの非行に多い犯罪
- 2章:子どもの非行が犯罪にまで至ってしまう理由
- 2-1:お子さん自身の性格・特性の問題
- 2-1-1:素行症
- 2-1-2:反抗挑発症
- 2-1-3:反社会性パーソナリティ
- 2-2:発達障害、精神疾患
- 2-3:親との関係、家庭環境の問題
- 2-4:親自身の問題
- 3章:非行・犯罪に走る子どもを更生させるための対策
- 3-1:専門家の力を借りる
- 3-2:行政に相談する
- 3-3:家庭でできることをやる
- 3-1-1:本人と接する時間を増やし、話を聞く
- 3-1-2:安定した家庭環境を整える
- 3-1-3:インターネットなどの利用制限
- 3-1-4:両親が常識や社会のルールをしっかり守る
- 3-1-5:暴力は許さない
- まとめ
1章:子どもの非行に多い犯罪
非行に走る子どもの数自体は、実は大きく減少傾向にあります。
しかし、それでも非行から犯罪に走る子どもは少なくありません。
平成29年では、5万209件の少年犯罪※が起こっています。
(※少年による刑法犯,危険運転致死傷及び過失運転致死傷等の検挙人員)
そこで、まずは非行に走る子どもが起こす犯罪として多いものを、平成29年の犯罪統計(3 罪名別動向)から紹介します。
■少年犯罪の検挙の多くは窃盗、横領
結論から言えば、少年犯罪による検挙人数の
上記の表から分かるように、検挙人数の約3万5000人のうち、約2万1000件が窃盗です。
非行で検挙される場合は、その大半が窃盗によるものだということです。
さらに、罪名別に整理すると少年犯罪の検挙で多いものは以下の通りです。
- 窃盗: 2万1340件
- 横領(遺失物等横領): 3810件
- 傷害: 2553件
- その他: 1582件
- 暴行: 1546件
- 住居侵入: 1283件
- 器物損壊: 1110件
この他には、薬物犯罪(91人)や交通犯罪(16万2964件)などがあります。
薬物は、非行のイメージとして考えられる方も多いかもしれませんが、現在ではかなり減少していることが分かります。
交通犯罪も減少傾向ではありますが、刑法犯罪を除けば非常に多いことが分かります。
さて、それではなぜ、非行のお子さんは、犯罪に走ってしまうのでしょうか?
次に、お子さんが、非行で犯罪に至ってしまう理由について解説します。
非行に走る前に更生させる対策を知りたい場合は、3章からお読みください。
2章:子どもの非行が犯罪にまで至ってしまう理由
お子さんの、
「非行による問題行動がひどい」
「犯罪に走りそう」
「すでに犯罪行為をしてしまった」
といった場合、その原因には下記のものが考えられます。
- お子さん自身の性格・特性の問題
- 発達障害、精神疾患
- 親との関係、家庭環境の問題
- 親自身の問題
順番に解説します。
2-1:お子さん自身の性格・特性の問題
犯罪に至るほど非行の程度が重いお子さんの場合は、正確・特性に問題を抱えている場合があります。
普通のお子さんではあり得ないくらい問題行動を繰り返すお子さんは、それ自体が医学的に取り扱われる場合があり、「
簡単に説明します。
2-1-1:素行症
素行症とは、
- 人に迷惑をかける
- 年相応のルールに従わない
- 攻撃的な行動をする
- 物を破壊する
- 嘘、盗みをする
といった特徴を持つお子さんに該当するものです。
たとえば、
- 自転車やバイクを繰り返し盗難した
- 万引きを繰り返す
- 喧嘩や暴行事件を何度も起こした
といったお子さんの場合は、この診断名が付けられる可能性があるのです。
素行症の場合、
非行・犯罪に走るお子さんに対し、単なる非行少年、問題児というレッテルを貼らずに、治療対象として考えることも重要なのです。
2-1-2:反抗挑発症
反抗挑発症とは、
- 怒りっぽい気分
- 口論や挑発的行動
- 執念深い
といった行動が持続する場合に、該当する診断のことで、
また、かんしゃくがひどい、物の破壊、他者への攻撃といった制御不能の攻撃性が特に大きい場合は、間欠爆発症という診断名がつくこともあります。
2-1-3:反社会性パーソナリティ
反社会性パーソナリティとは、
- 犯罪行為を繰り返す
- 繰り返し嘘をつく
- 衝動的に行動する
- 他人の安全を考えない
- 無責任
- 良心の呵責が欠如している
といった行動を、18歳以上になっても繰り返す場合に付けられるものです。
また、15歳以前に素行症を発症している場合に、つけられることが条件となっています。
上記の特徴を見れば、非行、犯罪に走るお子さんの特徴であることが分かると思います。
年齢を重ねるほど、お子さんの問題行動を改善していくことが難しくなりますので、これらの特徴に該当する場合は、3章で紹介する対処法をすぐに実践することをおすすめします。
これ以外にも、
- 繰り返し意図を持って放火してしまう放火症
- 物を盗む衝動を我慢できない窃盗症
といった特定の犯罪と結びつく症状も存在します。
もちろん、こういった症状は表面的なもので、その背景にさらに原因となる症状や育成環境などがあるのが一般的です。
しかし、
2-2:発達障害、精神疾患
2-1でも解説したように、非行・犯罪に走るお子さんは、発達障害・精神疾患を持っていることも多いです。
もちろん、発達障害があると必ず非行に走るということはありませんが、発
具体的には、下記のようなものが多いとされています。
ADHD(注意欠如・多動症) : 気がそれやすい、集中できない、過剰に動き回る、衝動的など自閉症スペクトラム症 : 社会的コミュニケーションの障害、特異なこだわりがある、極端に不器用、パニックになりやすいなどLD(学習障害) : 読み書き、計算のいずれかの学習が困難統合失調症 : 幻覚、妄想、独り言、一人笑い、被害妄想、引きこもりがちになるなど
近年では、お子さんの発達障害・精神疾患に関する情報がかなり多くなり、教育現場でも対処されるようになってきています。
しかし、非行・犯罪に走るお子さんの場合、その
2-3:親との関係、家庭環境の問題
お子さんとご両親の関係性や、お子さんの家庭環境に問題があった場合も、非行・犯罪に走ってしまう場合があります。
具体的には、
- 身体的虐待(暴行)、精神的虐待(人格否定など)、性的虐待を受けていた
- ネグレクト(育児放棄)
といったことが行われていた場合、
特に、幼いころに受けた虐待ほど、問題行動や精神疾患に繋がりやすいことも分かっています。
また、お子さんが発達障害など普通のお子さんと異なる特徴を持っていた場合、その異なる特性から周囲の大人の怒りを買い、虐待を受けるという可能性もあります。
つまり、虐待やネグレクトも、その他の原因と深く結びついているのです。
こういったお子さんは、
他にも、
- 過干渉、溺愛: 主体性が育たない、自分の思い通りにならないことが我慢できなくなる
- しつけがゆるい: 社会のルールに従って行動できなくなる
- しつけが厳しすぎる: 自由に行動できない反発から問題行動に走る
といったことが、問題行動の原因となる場合があります。
詳しくは、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。
【家庭にある4つの非行の原因】すぐできる7つの対策を徹底解説
2-4:親自身の問題
親自身に問題がある場合も、お子さんの問題行動に影響している場合があります。
具体的には、下記のような特徴を持つ親がいる家庭では、お子さんは非行になりやすいのです。
- アルコール依存
- 家庭内暴力
- 異性問題
- 親の反社会的行為
- 不仲
- 貧困
- 虐待
2017年の研究によると、父親の反社会性や両親の不仲などの家庭の問題で、非行の発生が2~2.5倍になったり、虐待や育児放棄が暴力犯罪での逮捕を、1.9倍引き起こしやすくしたりすることが明らかになっています。
※アタッチメントの観点から非行・犯罪をモデル化する Japanese Psychological Review2017
また、一人親の世帯の場合は、両親がそろっている場合に比べれば、非行に走る傾向が大きいことが分かっています。
このように、親の問題や家庭環境も、お子さんの非行・犯罪に影響してしまうのです。
「原因が分かったけれど、これからどういうことをやっていけばいいんだろう」
という疑問もあると思います。
そこで次に、具体的な対処方法を解説します。
3章:非行・犯罪に走る子どもを更生させるための対策
これから、非行・犯罪に走るお子さんを、更生させるための対処法について解説していきますが、結論から言えば、「犯罪行為にまで至ってしまった」もしくは「犯罪行為をやってしまいそう」というお子さんの場合は、専門家の力を頼るべきです。
なぜなら、
むしろ、無理にお子さんの行動を止めようとすると、かえって関係性が悪化し、問題行動に走らせてしまう可能性すらあるのです。
そこで、まずは専門家の力を借りる方法について詳しく解説し、それからその他の方法を解説していきます。
3-1:専門家の力を借りる
繰り返しになりますが、何より最初に行っていただきたいのが、非行の解決の専門家の力を借りるということです。
非行解決のために頼れる専門家としては、非行解決の実績が多い、フリースクールやカウンセラーなどがおすすめです。
ただし、非行解決は、非常に高い専門的な能力が求められます。
おすすめしたいのが、元警察官で延べ3000人の非行のお子さんの相談にのってきた、非行専門カウンセラー内藤佑さんの「リベラルコーチング」というサービスです。
これは、内藤さんが、警察官やカウンセラーとして非行少年と接する中で作ってきた、お子さんたちの悩み、不安を解決し、夢や目標に向かって前向きに生活できるようにサポートする手法です。
リベラルコーチングを受けることで、
- お子さんの非行の改善
- 親の考え方が変わる
- 家族の会話が増える
- 勉強を頑張るようになる
といった変化が、実際に起こっているのです。
詳しくは以下のページをご覧ください。
非行専門カウンセラー内藤佑さんの公式HPはコチラ
3-2:行政に相談する
専門家に相談するのが一番ですが、もし他の手段も試したいという場合は、周りの相談できる人や行政の窓口に相談するという方法もあります。
ご家庭内だけで問題を抱えていると、親の方もストレスで辛くなってしまいます。
そのような場合は、
少しは、気が楽になるかもしれません。
しかし、それだけでは、根本的な問題解決にはなりませんので、やはり根本的に解決したいなら専門家への依頼をおすすめします。
また、行政の窓口を活用する手段もあります。
非行の相談窓口としては、
- こころの健康相談統一ダイヤル(厚生労働省)
- 法務省年支援センター(法務省)
- 青少年相談センター(都道府県)
- 児童相談所(都道府県)
- 少年サポートセンター(警察)
行政であれば無料で相談できますので、まずこういう所に相談してみたいという方にはおすすめです。
詳しくは、下記の記事をご覧ください。
非行の相談先8選!選び方から相談する6つのメリットまで徹底解説
3-3:家庭でできることをやる
まずは、専門家に相談することが第一ですが、それと並行して、家庭でも何かできることをやりたいという場合もあると思います。
その場合は、下記も並行して行ってみてください。
- 本人と接する時間を増やし、話を聞く
- 安定した家庭環境を整える
- インターネットなどの利用制限
- 両親が常識や社会のルールをしっかり守る
- 暴力は許さない
順番に解説します。
3-1-1:本人と接する時間を増やし、話を聞く
まだ非行がそれほど重くない場合は、本人と接する時間を増やし、話を聞くようにすることで、少しずつ改善していく場合があります。
非行のお子さんは、ご両親に対して、
「自分には興味がない」
「構ってもらえない」
「自分のことは理解してくれない」
などといった不満を持ち、そこから家庭の外に居場所を求めようとしていることがあります。
そのため、
その時、お子さんに対して「こうしなさい」といった指示やアドバイス、「それは間違ってるよ」という解釈などは、なるべくしないようにしてください。
指示、アドバイス、解釈などは親側の考えですので、お子さんからすると「考えを押し付けられている」「話を聞いてくれない」と思ってしまうからです。
そのため、まずは、信頼関係を築くために、
- できるだけ長く話す
- 相槌を打ち、しっかり聞く姿勢を見せる
- 言うことを否定しない
といったことを心掛けてコミュニケーションを取ってみてください。
3-1-2:安定した家庭環境を整える
2章でも解説したように、お子さんが非行に走る場合、親自身に問題があることも多いです。
もし、あなたのご家庭で、
- アルコール依存
- 家庭内暴力
- 異性問題
- 親の反社会的行為
- 不仲
- 貧困
- 虐待
といった問題があるなら、
もちろん、すぐにできることではないと思います。
しかし、安定した環境なしにお子さんの更生は難しいですので、できることから前向きに取り組んでみてください。
親自身が変わっていけば、お子さんもその姿を見て更生していく可能性もあるのです。
3-1-3:インターネットなどの利用制限
お子さんが、インターネットやゲームなどを長時間利用している場合は、
実は、非行する子どもの携帯電話の所持率は、一般的な同年代の子供より多いことが分かっています。
※「第4回非行原因に関する総合的研究調査」
スマホを持っていると、インターネットから様々な情報にアクセスでき、また無料でゲームを楽しむことができます。
しかし一方で、スマホ、ネット、ゲームなどは使い手の注意力を奪い、できるだけ長時間利用させるように設計されているため、依存してしまうお子さんも多いです。
まだ善悪の区別のつかない年齢のお子さんが、長時間利用するうちに
もちろん、ちゃんと利用すれば便利な媒体ですので、利用時間を制限するなどの工夫をして、使わせるようにすることをおすすめします。
ただし、言うことを全く聞いてくれないとか、反抗してくる場合は、専門家に依頼することをおすすめします。
3-1-4:両親が常識や社会のルールをしっかり守る
お子さんが非行に走るご家庭では、ご両親が常識や社会のルールを守っておらず、お子さんも「親が守らないから良いだろう」と思って育ってしまっている場合もあるようです。
そのため、
もちろん、ご両親がしっかり常識やルールを守っているのに、お子さんが非行に走ってしまう場合もあります。
そのようなご家庭の場合、むしろ規律が強すぎて、お子さんがストレスを感じている可能性もあります。
ご両親からすれば、「うちは普通の家庭」と思っていても、一般的な水準からすれば大きく異なっているという場合もありますので、思い当たることがなくても専門家に相談してみることをおすすめします。
3-1-5:暴力は許さない
お子さんが非行に走っている場合、
家庭での暴力を許してしまうと、「このくらいはやっても大丈夫なんだろう」と思い、どんどんエスカレートしていくことになりかねません。
次第に家庭の外でも暴力行為を行うようになり、いずれは暴行事件に発展する可能性もあります。
そのため、家庭では暴力を許さないようにするべきですが、ご家族だけではお子さんの暴力を止められない、家族に暴力をふるってくるという場合もあると思います。
その場合は、
まとめ
いかがでしたか?
最後に今回の内容をまとめます。
- 窃盗:2万1340件
- 横領(遺失物等横領):3810件
- 傷害:2553件
- その他:1582件
- 暴行:1546件
- お子さん自身の性格・特性の問題
- 発達障害、精神疾患
- 親との関係、家庭環境の問題
- 親自身の問題
- 専門家の力を借りる
- 行政に相談する
- 家庭でできることをやる
この記事を参考に、ぜひできることからはじめてみてください。