あなたは
「不登校の子供をフリースクールに通わせたい」
「でもフリースクールにかかる費用ってどのくらいかしら」
「フリースクール選びの検討材料が欲しい」
などの疑問やお悩みをお持ちではないでしょうか。
不登校のお子さんの学校以外の居場所として、フリースクールにご興味を持たれる方も多いと思います。
結論から言うと、フリースクールの入会金の平均は5万3000円、授業料の平均は月額3万3000円です。
しかし、この費用はあくまで平均額であり、実際の費用は施設ごとに大きく異なります。
この記事では、
- タイプ別のフリースクールにかかる費用
- フリースクールにかかる費用の種類とその平均額
- フリースクールの費用の助成制度
についてお伝えしていきます。
また、費用と併せて検討して頂きたいフリースクールに通ってどのくらいで不登校が解決するのか、その期間の目安についてもお伝えしていくので、ぜひ、最後までご覧いただければと思います。
ぜひ、この記事でフリースクールにかかる費用を把握し、フリースクール選びの検討材料として頂ければと思います。
1章:4つのタイプ別フリースクールにかかる費用とは?
そもそもフリースクールって何?という疑問をお持ちの方もいるかもしれません。
フリースクールとは、不登校の子供への支援施設であり、学校と家庭以外の第三の居場所として近年注目されている施設です。
ここでは、不登校の子供に対して居場所を提供するだけでなく、メンタル面のケアを行ったり学習支援を行ったりもしています。
また、様々なイベントを通して、同じく不登校の子供たちや施設スタッフとの交流をはかったり、お子さんの生活リズムを整える手伝いをしたりもしてくれます。
フリースクールとは、このように不登校の子供たちと社会との重要な接点となる場所ともいえます。
そんなフリースクールに通わせようと思ったときに、まず気になるのがその費用かと思います。
そこで、この1章では、
フリースクールのタイプは、大きく以下の4つに分けられます。
- フリースペース型
- 月額通学制
- 全寮制
- 在宅支援型
それぞれのフリースクールの特徴と、かかる費用は以下の通りです。
①フリースペース型フリースクール
【特徴】
- 週に決まった曜日のみ運営
- 少人数
【活動内容】
- ゲーム
- 談話
- 学習支援など
【費用】
- その都度利用料を徴収する場合が多い
- ~5000円/回くらい
- 別途イベントなどの参加費
②月額通学制フリースクール
【特徴】
- 週何回登校など固定(主に月から金)
- 中~大人数
【活動内容】
- 主に学習支援
- レクリエーション
- コミュニケーション能力向上など
【費用】
- 月額の授業料が固定
- 週何回登校かによって費用が異なる
- 月額 1万5000円~4万5000円くらい
③全寮制フリースクール
【特徴】
- 寮で共同生活
- 生活全般の面倒を見る
- 小から中人数
【活動内容】
- 学習支援
- 生活習慣改善
- レクリエーション
- 心理ケアなど
【費用】
- 入会金、授業料ともに高額になる傾向あり
- 入会金20万円~、月会費15万円~
- 食費なども含まれた費用のため生活全般にかかる費用と比較が必要
④在宅支援型フリースクール
【特徴】
- 自宅に訪問して支援
- 家から出られない子でも利用できる
【活動内容】
- 心理ケア
- 学習支援など
【費用】
- その都度徴収の場合や月の訪問回数での費用固定の場合も
- 1回3000円~7000円くらい
- 交通費別途必要
いかがでしょうか。
ここでは、フリースクールのタイプ別の大まかな特徴と、かかる費用についてお伝えしました。
それでは、フリースクールにかかる費用の種類には、どのようなものがあるでしょうか。
次の2章で、解説していきたいと思います。
2章:フリースクールにかかる費用の種類とその平均額は?
1章では、フリースクールのタイプ別にかかる費用についてお伝えしました。
次にこの2章では、フリースクールにかかる費用の種類について解説していきます。
フリースクールにかかる費用は、主に以下の3つに分けられます。
- 授業料(月会費)
- 入会金
- その他の費用
それでは一つ一つ解説していきます。
2-1:フリースクールの授業料の平均額は月額3万3000円
まず、フリースクールを利用するにあたり必要になるのが、月額の会費(授業料)です。
文部科学省が平成27年に発表した調査結果(※1)によると、会費(授業料)の月額は、 1~3万円・3~ 5万円とする団体・施設がそれぞれ4 割弱で、会費の平均額は約3万3000円でした。
また、授業料を月額で徴収しない施設もあり、その場合は都度利用料を支払う形式のようです。
主にフリースペース型のフリースクールが、この形態をとることが多いようです。
また、月の会費が5万円以上の施設も10%以上あり、こちらは月額通学制や全寮制のフリースクールだと考えられます。
2-2:フリースクールの入会金の平均は5万3000円
次に、フリースクールの入会金についてです。
こちらも先ほどの文部科学省の調査結果(※1)によると、入会金を1~3万円とする団体・施設が約3割で、その平均額は約5万3000円でした。
また、入会金を徴収していない施設も、約39%あることが分かりました。
逆に入会金が10万円以上の施設も12%ほどあり、こちらは月額通学制や全寮制のフリースクールだと考えられます。
2-3:それ以外にフリースクールの利用にかかる費用
最後に、授業料、入会金以外にフリースクールの利用にかかる費用についてお伝えします。
先ほどの文部科学省の調査結果(※1)から、授業料・入会金以外にも納付金を徴収している施設が、約36%あることが分かっています。
授業料、入会金以外にかかる費用としては、以下のようなものが挙げられます。
- 教材費
- 施設利用料
- イベントなどの参加費
- 交通費
それでは一つ一つ見ていきましょう。
教材費は、主に実費での徴収が多いようです。
ただし、学習支援が主となる月額通学制のフリースクールでは、年間で固定の額になっていることもあります。
その額は年間で1万2000円くらいの施設が多いようです。
施設利用料は、主に全寮制のフリースクールで必要になる費用です。
全寮制のフリースクールでは、子供たちが寮で共同生活をするため、この施設利用料には冷暖房費や寮管理費、食費などが含まれているようです。
その額は、月額で約15万円~30万円ほどで施設によって幅があります。
また、施設によっては、入寮時に一括で支払う場合もあるようです。
イベントなどの参加費は、例えば野外活動やお泊り会などイベントごとに徴収される費用です。
その費用はイベントによって異なりますが、例えば手作りお食事会のような小規模なイベントの場合は500円など少額の場合もあるようです。
交通費は、その名の通り施設に通うための費用です。
通いたいフリースクールが、徒歩や自転車で行ける範囲であれば必要ありませんが、電車通学などの場合は必要になってきます。
また在宅支援型の施設を利用する際は、自宅に来てくれるスタッフの交通費を支払う必要があります。
この場合は、実費もしくは訪問1回につき1000円程度の支払になることが多いようです。
いかがでしょうか。
ここでは、フリースクールの利用にかかる費用の種類についてお伝えしました。
では、次にどの程度の期間フリースクールに通えば不登校が解決するのか、その期間の目安について解説していきます。
たとえ月額の費用が少額であっても、いつまでも不登校のままであれば、その費用がかさんでいき家計を圧迫する場合もあります。
ぜひ、フリースクールを選ぶ際は月額の費用だけでなく、
3章:4つのタイプ別フリースクールの不登校解決期間の目安
ここまで、タイプ別フリースクールにかかる費用と、その費用の種類について解説してきました。
次に、この章ではフリースクールにどのくらいの期間通えば不登校が解決するのか、その目安について以下の4つのタイプ別にお伝えしていきます。
- フリースペース型
- 月額通学制
- 全寮制
- 在宅支援型
フリースペース型フリースクール
【特徴】
- 居場所の提供が主
- 心理ケアにより心の傷を癒す
【解決期間の目安】
- 子供自身の心が癒されないと解決に向かわない
- 解決のための期間は長くなる傾向にある
月額通学制フリースクール
【特徴】
- 学習支援により高卒認定試験合格などを目指す
- やる気があれば在籍校の出席認定により卒業可能
- 進学により不登校が解決する可能性あり
【解決期間の目安】
- 進学するまで
- ただし、進学先でも再び不登校になる可能性あり
全寮制フリースクール
【特徴】
- 寮生活により生活習慣全般の改善
- 心理面のケアにより不登校の根本的な解決を目指す
- 不登校支援の専門家が在中
【解決期間の目安】
- 早くて3か月、長くて半年程度で解決する可能性あり
- 不登校の根本的な解決に向いている
在宅支援型フリースクール
【特徴】
- 主に学習支援
- 通学制同様に高卒認定試験合格を目指すことも可能
【解決期間の目安】
- 進学するまで
- 学習支援だけの場合解決に時間がかかる可能性あり
いかがでしょうか。
月額の会費が安いフリースクールでも、不登校解決のための期間が長くなるほど費用はかさんでいきます。
逆に月額の費用が高額であっても、短期間で不登校が解決できれば、全体としてかかる費用を抑えることが可能です。
ぜひ、この章を参考にフリースクール選びの際は、
最後に次章では、フリースクールの費用の助成制度についてお伝えしていきます。
通いたいフリースクールがあるけれど、月々の支払に心配など不安がある場合は、ぜひ参考にしてみてください。
4章:フリースクールの費用の助成制度
フリースクールを利用するにあたり、その費用がネックになる場合もあるかと思います。
そのような際には、フリースクールの費用の助成制度も、うまく活用していくことをお勧めします。
この章では、以下の2つの助成制度についてお伝えしていきます。
- フリースクール独自の減免制度
- 通学定期券の補助
では、それぞれ見ていきましょう。
まずは、フリースクール独自の減免制度です。
これは、一定の収入以下などの要件を満たした場合に、フリースクールの会費を減額してくれる制度です。
文部科学省の調査結果(※1)によると、会費を徴収しているフリースクールの内、独自の減免制度がある施設は約45%でした。
特に、費用が高額になる全寮制や月額通学制のフリースクールでは、減免制度を設けているところが多いようです。
もし気になる施設があるが、会費がネックになっているという場合は、一度施設に問合せしてみることをお勧めします。
次に、通学定期券の補助です。
フリースクールの内一定の要件を満たす施設は、在籍校の学校長が許可すれば、フリースクールに通っている日数を、在籍校の出席日数としてカウントすることが出来ます。
このように在籍校の学校長が許可した場合には、学校に通うのと同様に通学定期券の発行が可能になります。
文部科学省の平成30年度の調査結果(※2)によると、実際にフリースクールなどに通って在籍校の出席認定を受けた小中学生の児童数は、2,178人で、そのうちの1割ほどにあたる225人が通学定期乗車券制度を利用していました。
もし、通いたいスクールが、自宅から離れた場所にあり電車やバス通学が必要な場合には、この制度の利用も検討することをお勧めします。
いかがでしょうか。
この章では、実際にフリースクールを利用する際の、費用の補助制度についてお伝えしました。
もしフリースクール選びの際に費用がネックになっている場合は、これらの補助もうまく活用していくようにしましょう。
お子さんのフリースクール選びの際には、ぜひこの記事を参考にして頂ければと思います。
この記事のまとめ
フリースクールのタイプによってかかる費用は大きく異なる。
フリースクール選びの際は、費用だけでなくその施設にどのくらいの期間通えば不登校が解決するかにも注目すべき。
だらだらと通い続けることになると、結果として費用がかさむ場合がある。
フリースクールによっては、独自の減免制度を設けている場合もあるので施設に確認してみよう。